第15章 無防備に寝てはいけません(2回目)
『あー腹減った腹減った』
跡部と部屋を出てから皆が待っているであろう食堂へと来た。
こちらに気付いた忍足が真っ先にこちらに歩いてきた。
忍足「名前無事か……って、アカン。アカンわ…」
やっぱりヤられたんか……。
跡部…抜け駆けしよって…許さへん…。
『ん?何?アッカーン?』
何故か私を見るなり忍足先輩は自分の額に手を当てながら落ち込んでいる様子だ。
なに?なんなの?
朝会ってこの反応辛いよ!私辛い!
忍足「今は何も言わへん…だからこれだけ着ときや」
そういって私の身体に自分の着てたジャージをかけてくれた。
ちょっと意味がわからない。別に寒くないし。
『私寒くないよ?』
忍足「ええから、着とき。前はちゃんと首まで上げとくんやで?」
『う、うん…』
意味がわからないままジャージに手を通せば、言われた通りに首まで前のファスナーを上げる。
忍足「……逆に破壊力半端ないわ…」
名前の首元に跡部が付けただろうキスマークがあったからジャージを貸したんやけど……なんていうんやろ…ぶかぶかで破壊力半端ないわ…ほんまに。
彼シャツ感半端ないわ…
『ねぇねぇ、先輩変だよ?平気?』
跡部「ほっとけ。コイツは元々変だしな」
今さらっと酷いこと言いました?
ねぇねぇ跡部部長?
跡部「ほら、さっさと飯食うぞ」
『あいよー』