第14章 コートは危険がつきものだ
跡部「俺様にはお前が必要だ。もちろんマネージャーもな…お前だからマネージャーにした」
『え……?』
跡部「お前じゃなきゃ傍になんて置かねぇよ…」
『跡部ぶちょ…っん…』
抱き寄せられたまま、顎を持ち上げられ優しくキスをされる。
跡部「……余計なことを考えるな。お前はお前だ…」
『部長………』
跡部「頑張りすぎるな」
『でも、私なんて藍沢先輩みたいに完璧じゃないし…物覚え悪いし…』
跡部「お前はお前だろうが。比べたって変われねぇんだからな」
『ちょっとでも追いつきたいの!藍沢先輩みたいになりたい…』
跡部「まぁ、藍沢は完璧なやつだ。だが、俺は名前みたいなやつの方が好きだけどな…たっぷり可愛がれるだろ?」
『可愛がられたことない…』
跡部「可愛がり方なんて人それぞれだからな」
『むう…………』
跡部「…俺がお前を守ってやる。だから安心しろ」
その言葉に安心した。
私は私。このままでもいいんだと…
『ありがと…部長………』
跡部「………………」
黙って背中を撫でながら髪を優しく撫でてくれる跡部部長の手に安心感を感じた。
そして、私はそのまま意識を途絶えた。