第9章 綺麗な星空を見上げるのもいいよね。
忍足と別れてから星空露天風呂の前まで来ている。
『ここかぁ……よし、入るぞー!』
のれんをくぐって脱衣所に来ては誰も入っている様子もなく、着替えをカゴに入れて服を脱ぎタオルを巻いて露天風呂に入っていく。
先に身体を洗い、続けて髪を洗って洗顔をした。
『え、綺麗……』
洗い終わり、いざ露天風呂に入ろうとしては一面の星空が湯槽に反射してとても綺麗な光景に心奪われて立ち尽くして。
『お邪魔します、お星様たち』
とりあえず綺麗な星たちに挨拶をして湯船に入る。
ーーー忍足視点
あれから名前と別れた。
星空露天風呂の存在を教えたが、実際は混浴風呂である。
その事は名前には伝えていない。
俺かて毎日毎日名前が跡部ばっかと仲良くしとるから……嫉妬するんやで?
今日くらい名前を独占しても罰は当たらへんやろ…
忍足「ほんま入っとるな……」
俺は星空露天風呂の脱衣所に来た。
名前が入っているのであろう。
可愛らしい下着に可愛らしいパジャマが置いてあったのだ。
忍足「かわええわ……これだけで理性持ちそうにないわ」
俺はどちらかといえば名前が好きや。
ほんま可愛くて……ちょっと抜けてるとこもあるんやけど、そこもまたかわええんや。
せや、ちょっとイタズラしてやるかいな。
忍足は名前のパジャマを隠して、合宿所で貸出している浴衣をかわりに置いた。
それから自分も服を脱いで腰にタオルを巻いて浴場へと入っていった。
『ふぅ……』
鈍感なのか何なのか、浴場に忍足が入ってきたことにまったく気づかない名前。
忍足「(……なんで気付かへんのか…)」
普通は気付く……よなぁ……?
やっぱりちょっとアホちゃうか?(本音)