第6章 人の食べているものは欲しくなるのです。
『みなさん、仁王先輩とキスしたかったんですか…?』
みんなお怒りのようだ。
もしかして皆は仁王先輩とキスをしたかったのだろうかと心配になった。
立海一同「………………………ん?」
仁王「…… 名前、気持ち悪いこと言うのやめてくれ」
切原「そうっスよ!!俺は仁王先輩じゃなくて名前とキスが……」
幸村「赤也、君にはまだ早いよ。それより、俺の名前に手を出したら許さないからね?」
丸井「いつから幸村くんのモノになったんだよぃ!」
ワイワイガヤガヤしている。
たださくらんぼを貰っただけなのに、大げさな立海だ。
真田「お前ら!たるんどるぞ!それに、幸村まで…!」
柳「可愛すぎるマネージャー故だ」
『真田先輩、柳さん。私もう行きますね!食事の時間が終わる前に他の人にも食べ物貰わなきゃ!』
真田「こ、こら!……ったく、どいつもこいつも…」
ジャッカル「はぁ……飯くらいゆっくり食わせてくれ」
名前は立海テーブルから離れ立ち去った。
次はどこに行こうか迷ってキョロキョロしていると手を振っている姿が見えた。
手を振っている人物は青学の桃城だ。
名前は迷いもなく青学テーブルへと行った。
『青学のみなさんお揃いで!』
手を振り返しながら近づく。
手塚「苗字か。氷帝のテーブルにいなくていいのか?」
『あ、はいっ。氷帝の頭のネジがない方々が言い争いをしていまして…』
乾「頭のネジか…これは面白い」
不二「言い争い…氷帝にしては珍しいね?」
『珍しいですか?しょっちゅうですよ…』
不二「フフっ、お疲れ様。食事取れてなかったでしょ?少し食べるかい?これが美味しいんだよ」
『わぁ!食べたいです!』
名前は不二の傍に言って料理を見ると、真っ赤なスープのラーメンを食べていた。
『…………これ辛いですか…?』
ラーメンを見ながら呟いた。
不二「ん?そんなに辛くないよ?オススメ(にこ)」
『じゃあ…一口だけ…!』
ためらいもなく口をあけた。
不二「フフっ、あーんしてだなんて…可愛いね。はい、あーん」
丁寧にも、フーフーと冷ましてから口へと運んでくれた。