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【ハイキュー!!】青春飛翔論

第18章 まるで少女漫画みたいな【二口堅治】





『その言葉、忘れないでよ』
『お前こそな』
『賭けてみる?』
『俺はお前が忘れてる方に賭けるな』
『ひどい』
『お前バカだから』
『バカって言った方がバカなんだよ、バカ!』
『バカバカうるさいな、バカ』

そんな会話が思い出されて、笑いながら泣きそうになる。
会話がバカすぎて、笑える。
覚えてるのが私だけな気がして、泣ける。

ほらね、私ちゃんと覚えてたよ。
あんな悲しくて少し嬉しい告白、忘れるわけないでしょ。堅治のバカ。
賭けは、

「………私の勝ち、だね」

覚えていて欲しくて、
でもそれを確かめるのが怖くて、
ただそれだけを言う。

ねぇ、そのハッとした目は"覚えてる"っていう答えなの?

「美咲、」
「堅治はバカバカ言ってたけど、私そんなにバカじゃなかったみたいね、残念!執念深さが取り柄って知ってた?」

いざ答えを聞くのが怖くて、急にまくし立てる。

「でも私知らなかった、こんなにも重い女だったんだって」
「なぁ、」
「恨むなら自分を恨んでよね?堅治のせいだよ、あんなこと言うから…」

「美咲!」

二口が私の名前を呼ぶのと同時だった。

「…誰から」
「……部長、から」

私の電話が鳴った。

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