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【ハイキュー!!】青春飛翔論

第6章 Love Game【及川徹】





「だあああーっ、もう美咲の攻略難しすぎ!」

はああっと天井に大きく息を吐き出して及川は肩を落とした。
攻略できるもんなら攻略してみろ!と言ったら、真面目な顔でこちらをじぃっと見て眉間に皺を寄せる。
しばらくして、及川の表情がふっと和らぐ。

「…ねぇ美咲、こっちおいで?」

胡座をかいた及川が、ぽん、と自分の膝を叩いた。
不覚にもキュン。シャララン。好感度アップの効果音。
私はベッドからそろりそろりと降りて、及川の膝の上にちょこんと腰を下ろした。
お?手応えアリ?と楽しそうな及川の声。

「…髪、いい匂い」

サラサラと髪を手櫛で梳く手つきが気持ちよくて、ふふっと笑みがこぼれる。

「美咲サン」
「何でしょう」
「このまま抱き締めていいですか」
「許可しましょう」

お腹にがっしりとした腕が巻きついて、肩に顎が載せられる。頬に髪の毛が当たって、くすぐったい。身を捩らせると腕の力が強くなって、うう、逃げられない。

「『俺に言い寄ってくる女の子はたくさんいたけど…君だけは違うんだ、特別なんだよ』」
「…モテ男キャラ?」
「この及川サンにぴったりでしょ?」
「ないない、絶対ない」
「俺モテ男なのに!」

がくぅ…と及川が脱力したのが、背中にのしかかる重みで分かる。バカだ、この人。

「及川サン、重いです」
「俺の愛の重さを分かってくれた?」
「はいはい分かった分かった」
「最近更に俺の扱い適当になってない?!」

あれ、知らなかった?ととぼけると、「及川サン泣いちゃう…」と首元に顔を押し付けて泣き真似。うわぁ、めんどくさ!それにくすぐったい!やめて!

「及川はーなーれーろー」
「やだ!画面の中のあいつらに勝つまでは離れない!」
「うわ、ウザ川登場」
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