第1章 やっと届いた。[黒バス・青峰]
ーさくら視点ー
ただひたすら走った。
泣いても泣いても
涙が止まらない。
『さくら!!』
後ろから
青峰くんが呼ぶ声が聞こえる。
でも
私は会いたくなくて
逃げた。
「俺から逃げられると思うなよ!」
普段運動を
あまりしない私は
青峰くんに簡単につかまった。
「離してっ!!」
掴まれた手から逃げようと
抵抗するが
びくともしない。
「いいから聞け!」
「いやっ!!」
最悪だ私。
勝手に好きになって
勝手にフラれて。
そして
青峰くんから逃げた。
でも
彼の言葉を聞くのが怖い。
「チッ!」
(・・・えっ?)
突然唇に
暖かくて柔らかいものがあたった。
(・・・キス?
なんで・・・?)