スー繝�ー弾ガん繝ュ繝ウパⅡDa1 Dream St0rys
第18章 chapter3 ① 3番目の島
「七海がゲーム好きだろ? それで俺が頼まれてまだ使えそうなヤツをきっちり新品同様に修理してやるってわけだ」
得意気に言う左右田くんの手には、もう既にゲームの本体らしい物が握られていた。
『もう持ってるじゃん。それじゃダメなの?。』
「これはなー、外側はキレイだけど中身が色々と足りねぇんだよ。だから今、代用出来そうな部品を探してるんだ」
なるほどね。
同じような造りの機械なら両方とも壊れてたとしても部品の交換が可能だ。
千秋ちゃんの部屋をよく見たことがないから分からないけど、確かテレビゲームみたいな据え置きタイプしかなかったはず。
携帯ゲームならどこでも出来るし、千秋ちゃんは喜ぶだろうなぁ。
『……左右田くん、良いとこあるじゃん。』
「あ? なんだよ急に………」
そう言いながらも照れくさそうな反応をした。
さては褒められ慣れてない系だな。
『左右田くんってすごいね。壊れた機械とかすぐ直せちゃうんだからさ。』
本音も含めて称賛してみる。
すると左右田くんは後ろ頭を小さく掻きながら「そ、そうか?」と返してきた。
『うん。メカニックって響きもカッコイイね、しかも機械の修理ってことは構造とかも理解してないと出来ないってことでしょ?。すごく頭が良いってことだね。』
「ま……まぁな」
左右田くんの頬が紅潮し始めた。
………面白い。
もっとからかってみたいと思った。
でもこれ以上褒める言葉が思い浮かばないな……。
『ゲームの修復頑張ってね。千秋ちゃん、きっと喜んでくれるよ。』
まぁいいや。
また機会があったらやってみよう。
そう考えて、その場を後にした。
次はライブハウスかな。
特にあんまり変化はないと思うけど、一応見に行こう。
歩いていくと、道の反対方向から誰かが向かってくるのが見えた。
『あ、十神くんだ。』
白い大きな塊が遠くからドスドス歩いてくる。
「希灯、何か見つけたか?」
『いや、特には何もなかったよ。』
緩く首を横に振って答えた。
「そうか。……ところでそのポップコーンは何処で手に入れたんだ」
『映画館だよ。まだ行ってなかったの?。』
「成る程、映画館にか。俺はお前とは反対側から来たんでな………この先にはモーテルとライブハウスと病院しかないぞ」
来た道を親指で示しながら十神くんは教えてくれた。