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第17章 chapter2 ⑥ ビーチハウスと金属バット
「ごめんなさい……!」
真昼ちゃんが開口一番、理由の思い当たらない謝罪を告げる。
『………え?。』
夕方頃、レストランに向かおうとプールの横を歩いていたら後ろから真昼ちゃんが声をかけてきた。
振り返ったときに見えたのは合掌と90度の礼で謝る真昼ちゃんの姿だった。
『何のこと?。』
「実はね……することに決まっちゃったんだ」
気不味そうに視線を泳がせて、頬を人差し指で掻きながら言う。
「………野球を」
へぇ、野球ね。
『って……あれ?。何で野球?。』
「ほら、あの後の日寄子ちゃんとの話でね、話題が思いつかなくてさっきの野球の話をあたしも冗談のつもりで言うことにしたんだ。そしたら海水浴に来た皆がそれを聞いちゃって……面白そうだからやりたいって言い出しちゃって、結局やることになっちゃったのよ」
深い溜め息を吐きながら真昼ちゃんは肩を落とした。
意外だな。真昼ちゃんはこういうの乗る方かと思ってたのに。
「スナップ写真とか撮るいい機会なんだけど……今は頭の整理がついてないというか、タイミングが悪いというか………」
思ったまんまに言うと、そう返ってきた。
まぁね、実際真昼ちゃんは殺されかけたし、もしかしたら殺人の共犯者かもしれないっていう内容の話を見せられたんだから混乱してもおかしくないよね。
『それは自由参加?。ただの見学っていうのもアリかな。』
「……ううん、全員でやろうって。人数がそもそも公式に足りてないから8人ずつに別れて残りの1人を審判にするんだって。しかもその審判役も交代でやるっぽいよ」
なるほど、どう足掻いても野球に参加することになるのか。
元はと言えば私のせいなんだけどね……。
『一応聞くけど、それっていつやる予定?。』
「えーっと……あたしの聞き間違いじゃなかったら、確か"明日の10時から"って」
『…………明日?。』
「うん、明日」
むしろ私の方が聞き間違えたのかと思って聞き返したら、真昼ちゃんは大きめに頷いた。
『明日かぁ、いくらなんでも話が早すぎない……?。』
真昼ちゃんと話ながらレストランに入ると、そこには既にやる気たっぷりの面々がテーブルを囲んで楽しげに準備を進めていた。