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第17章 chapter2 ⑥ ビーチハウスと金属バット
『……考えてみてよ、あのモノクマだよ?。私たちを混乱させたいだけなんだよ。写真だって現代技術が進んだ今じゃ本物に見えるように加工できるし、ノンフィクションってのも嘘かもしれないじゃん。』
モノクマは嘘は吐かない。
モノクマは誤魔化したり隠したりするけど、嘘は滅多に言わない。特に、この動機とかコロシアイに関することは苗木くんが処刑されかけた時の1回しか見てない。
だったら……この状況で一番嘘を吐いているのは私の方じゃないかって思えた。
「………」
九頭龍くんは黙り込む。
他の2人も何も言わない。私はそのまま詭弁を続けた。
『だからさ、あんなゲームのことなんて忘れて平和に過ごそうよ。いつかみんなでこの島をでて、それから確かめに行けばいいよ。』
「いつかって……いつだよ?」
『それは分からない。でも、なるべく近いうちに。』
「あんな化け物みてぇなヌイグルミを相手にどうやって出るって言うんだよ。テキトーかましてんじゃねーぞコラ」
『出れるよ。私がみんなをこの島から出してあげる。』
埒の飽かない問答に少しムキになってしまった。
気が付けば誰にも言わないようにと考えていたことを、強めの口調でこの場の3人に宣言してしまっていた。
「ケッ……ただでさえ鈍臭いテメーに何が出来るっていうんだよ。寝言は寝てから言ったらどうだ?」
あ、良かった。案外本気だと思われてないみたい。
『と……とにかく、モノクマなんかの企みに乗っちゃダメなんだよ。だからあのゲームは無視するのが一番だって。』
そろそろヒヨコちゃんが起きて来そうな気がするから早くしなきゃ。
『ほらっ、とっととお開きにしようよ。この集まりはこれ以上他の人に見られたらマズイよっ。』
出口を指差して出るように促す。
「うるせえな、指図してんじゃねーよ!」
やっぱり素直には従ってくれないか……。
『……場合によっては本当にみんなで野球することになっちゃうよ?。』
金属バットで床をコンと軽く叩く。
そしたら野球もとい、みんなとの馴れ合いがよっぽど嫌なのか九頭龍くんは大きな舌打ちをすると、私をひと睨みしてから出ていった。
そのあとを遅れてペコちゃんも出ていく。
それを確認してから、まだハウスに残っている真昼ちゃんへ振り返った。
『えーっと……真昼ちゃん、今からきっとヒヨコちゃんが目を覚ましてそこの倉庫から出てくると思うんだ。』