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第17章 chapter2 ⑥ ビーチハウスと金属バット
「確かに……九頭龍のことは大抵ペコちゃんが片付けてたような気がする」
そう言ったのは真昼ちゃんだった。
言われてみればって感じで何度か小さく頷いてくれる。
「う……うるせー! テキトーなこと言ってんじゃねーぞっ!! オレとペコは関係ねぇっつってんだろ!」
「…………っ!!」
九頭龍くんが怒鳴ったとき、ペコちゃんがハッとした顔で九頭龍くんに目を向けた。
その顔には若干の焦りが見える。
「ね、ねぇ……今あんた、ペコちゃんのこと「ペコ」って………」
真昼ちゃんが困惑した様子で問いかける。
「………!」
まさに「しまった」っていう表情の九頭龍くん。
良かった。九頭龍くんの思わぬ事故によって早めに認めさせられそう。
『やっぱり、2人の間にはちゃんと関係があるんだよね?。しかも呼び捨てで名前を呼ぶほどの関係がさ。』
「黙れ……! 言い間違いに決まってんだろがッ!」
典型的な言い訳だ。
でも、典型的だからこそ言い返すのがちょっと難しい。
『本当に言い間違い?。何だか癖で言っちゃった感があったんだけどな。』
中途半端な揺すり方じゃ上手く事は運べないだろうな。
どうすればいいんだろう……。
『……言い間違いなら言い間違いでいいや。』
フッと口から溜め息が零れる。
真面目に考えると、今の状況で九頭龍くんとペコちゃんの関係を言及してもあんまり意味ないんだった。
学級裁判じゃあるまいし、根掘り葉掘り聞き出す必要はない。
『とにかく、私は誰にも殺し合いなんてしてもらいたくないの。だから、もうあのゲームのことなんて気にしないでよ。解散しよ、解散!。』
とりあえず今のところ真昼ちゃんの命を守れてる私としては、もう何事もない感じに済ませたくなった。
「ふざけんなっ! こっちは妹が殺されたんだぞ!!」
九頭龍くんの怒りに満ちた声が全身に降りかかる。
「あのゲームのクリア特典にその写真もあった……。あれは間違いなくオレの妹だ」
今度はしぼんだ風船みたいに弱々しく呟いた。
本当に、悲しそうだ。
『……違うよ。』
「…………は?」
『九頭龍くんの妹は死んでないはずだよ。』
本当に妹が殺されてしまったのかどうかは分からない。
でも、ここはどうしても都合の良い方向に持っていかなきゃ。