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第16章 chapter2 ⑤ トワイライト・シンドローム


入るなり、そう声をかけてきたのは真昼ちゃんだった。
昨日みたいに食事をのせたトレイを持って立っている。
『おはよう、真昼ちゃん。』
真昼ちゃんが「おはよう」と返すとトレイを持ったままこっちに近付いてきた。
今日も狛枝くんのご飯を用意してくれたのか。相変わらず出来た人だよ真昼ちゃん。
「待ってた……って?」
「あのね、ちょっとこれを届けに行こうと思ってたんだけどさぁ……」
『あ、私が持っていこうか?。』
昨日の狛枝くんのリクエストとか、真昼ちゃんの苦労を少しでも軽減させるためとかも考えると私がもっていくフラグだった。
「いや、誉稀ちゃんはいいよ。ゆっくりしてて。………それよりアンタよ、アンタ」
トレイに手を差し出したはいいけど、真昼ちゃんは私の手からトレイを遠ざけて日向くんを指差した。
「………俺?」
「そうよ、今日は日向がもってってよ。あたしと誉稀ちゃんは昨日行ったんだからね」
『私は大丈夫だよ?。ただ狛枝くんにご飯食べさせるだけだし……。』
「いいんだよ、誉稀ちゃんだって連続で狛枝の相手なんて疲れるでしょ?」
わぁ、びっくりするほど否定できない!。
「ってことで日向がやってね。あたしは用事があるから、後はよろしく」
そう言って日向くんにトレイを押しつけると、真昼ちゃんは足早にレストランから出て行ってしまった。
「……ったく、仕方ないな」
日向くんは押しつけられたトレイに目を落として溜め息を吐く。
『………私も一緒に行こうか?。』
一応気を遣って聞いてみた。
「いや、俺ひとりで行くよ。希灯は昨日も行ったんだろ? なら今日は休んどけ」
と、逆に気を遣われてしまった。
『ごめんね日向くん。ありがとう。』
旧館へ向かう日向くんを見送りながら椅子に座る。
しょうがない、ちょっと寂しいけど1人飯だ。
そう思って皿に料理を盛っていると、厨房から誰かが出てきた。
『……あ、花村くんだ。そこに居たんだね。』
「あぁ、ちょっと料理を作ってたんだ……食べる?」
『うん、食べたい。』
すると花村くんは一旦厨房に戻ると、一皿の小鉢を持ってまた戻ってきた。
「はい、お待ちどうさま」
それを私の前に置いてくれた。
『ありがとう。』
肉とかジャガイモとか色々入ってる。
えーっと、これは……。
「肉じゃがだよ」
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