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第12章 chapter2 ① 牛乳にまみれて
「一応言っとくけど、一番危険なのは希灯サンだよ。殺人を止めるってことは犯人が凶器を手にしている時に止めに入らなきゃいけない場合もあるかもしれない。希灯サンが威嚇のために用意したもので誤って誰かを死なせてしまうかもしれない」
『あ……う、えっと………。』
「何より、上手くいって何度も食い止めているうちに、次の犯人はキミを殺しに来るだろう」
頭が痛い。耳を塞ぎたい。
「他の人を殺そうとしたらキミが止めに来るんだから、犯人はキミの不意をついて殺そうとするはず。だから希灯サンにとっては超の付く程のハイリスク。大したリターンでもないのにね」
『私は、それは覚悟して……自分が死ぬ可能性が高いのを知ってて………。』
軽い目眩で景色が歪む。
『全員を生きて帰したくて……だから、だから私は。』
「希灯さん」
ポン、と後ろから肩に手を置かれた。
びっくりして振り返ると、新しい島に行ったはずの七海ちゃんがいた。
「ここにいたんだね、探したよ。ちょっと来てくれないかな」
『え……あぁ、うん。』
七海ちゃんに手を引かれ、立ち上がる。
「狛枝くん、希灯さんに変なこと言っちゃ駄目だよ」
部屋を出る際に七海ちゃんが釘を刺すようにそう言った。
『な、七海ちゃん、どこ行くの?。』
他の島へ向かう途中の道で聞いてみた。
すると、七海ちゃんは振り返って私の方を見る。
「2番目の島にあった遺跡だよ。皆もそこにいるの」
遺跡……以前の時は結局中に入れず仕舞いだったな。
中に何があるのかは、私も知らない。
七海ちゃんやモノミ先生は知ってるのかな。……その前に、私が未来機関側の人間だってちゃんと分かってるのかな。
『ねぇ、七海ちゃん。七海ちゃんは私が何なのか……知ってる?。』
以前は聞けなかった。
モノクマ曰く、「裏切り者」。
「…………」
七海ちゃんは私の顔をポカンとした表情で見つめた。
「………私と同じで、私とは違う、この計画の中ではとっても特別な人。取り敢えずそれだけ言っとこうかな」
あ、なんだ。知ってるんだ。
七海ちゃんの言葉を聞いて、少しホッとした。
『重要か……。まぁ、少しくらいならこの世界を扱う特権は持ってるけど、私は役に立てなかったよ。』