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第12章 chapter2 ① 牛乳にまみれて
〈キーン、コーン…カーン、コーン〉
………ん?。
〈えーと、希望ヶ峰学園修学旅行実行委員会がお知らせします……オマエラ、グッモーニンッ! 本日も絶好の南国日和ですよーっ! さぁて、今日も全開気分で張り切っていきましょう~!〉
『朝ぁ………。』
起き上がりたくない私はベッドから芋虫みたいに這いながら下りて、床でゴロンと寝っ転がる。
『……起きな…きゃ。』
わかってはいるけどまだ眠い。
でもレストランに行かなきゃ、みんな心配するよなぁ……。
私は何とか理性を前に出し、ゆるゆると着替えホテルに向かった。
『おはよう、みんな。』
レストランに着くと、とりあえず目で人数を数える。
2人足りない。
ひとりは狛枝くん。きっと旧館かな。
もう1人は……。
『九頭龍くんがまたいないね。』
「希灯、九頭龍は行かないと言っていたぞ」
ペコちゃんが答えてくれた。
『そうなんだ。教えてくれてありがとう、辺古山さん。』
とりあえず私も空席に座り、料理に手をつける。
『いただきます。』
料理はいつも通りプログラムが用意したものだった。
美味しいけど、私はそろそろ飽きたな………。
「どうした、箸が止まっているぞ」
隣に座る十神くんが私の皿を見た。
好きな味だけど、何だかなぁ。
『何でもない。ちょっと食欲がないだけだよ。』
作り笑いで返すと、十神くんは溜め息。
「食欲がなくても少しでも多く食べておけ。栄養をつけないとすぐに体調を崩すことになるからな」
そう言いながら私の皿にエビを2尾入れてくれた。
『……十神くん、ありがとう。』
もしかして、心配してくれたのかな。
優しいよなぁ、見かけは十神くんなのに。
「おい、豆狸」
田中くんの声だ。豆狸……そういえば私そんな風に呼ばれてたっけ。
『何?。』
「貴様の手元にある漆黒のコンディメンタムを俺様に捧げるがいい」
黒い……手元の何か。
『これのこと?。』
近くにあった醤油の入った瓶を渡す。
「フハハハハッ、まさしくこれだ! 豆狸、お前は俺様の使い魔にしてやってもいいぞ」
『遠慮しとくよ。』
コンディメンタムって結局何だ…?。田中くんの言うことは相変わらず分かりづらい。
十神くんからのエビも平らげて、皿の上を空にした。
『ごちそうさま。』
今度花村くんに頼んで何か作ってもらおうかな。
最近ホントに食事がただの栄養摂取になりかけてたからなぁ。