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第39章 Chapter6 ⑦カムクライズル
会える。
あと少しで、イズルくんにまた会える。
強制シャットダウンが完了するまでの一瞬を限りなく引き延ばして、日向くんをここに呼び出した甲斐があった。
『……。』
目の前で、静かに立つ日向くんを見る。
準備は整った。
あとはこの体に、イズルくんだったときの記憶を入れるだけ。
『…………。』
ゆっくりと目を閉じる。
この場にあるカムクライズルの記憶を手繰り寄せ、日向くんの中に注ぐイメージで手をかざした。
緊張と不安を抱えながら、手元に集中する。
『(段々と……目の前にある気配が変わってきたかも)。』
何とも言えない圧を感じる。
見えなくても分かる。目の前に立つ人は、もう日向くんじゃない。
日向くんじゃなくなってるなら……きっと成功したんだろう。
『イっ…………イズル、くん……?。』
不安からなかなか目を開けられず、瞼を閉じたまま聞くと、革靴の音が聴こえた。
「……はい」
イズルくんの声だ。
そっと前を見ると、さっきまで日向くんがいた場所には黒い影が立っていた。
予備学科の真っ黒なスーツ。足まで届く黒くて長い髪、血の気を感じない肌、静かにこちらを見つめる――真っ赤な瞳。
『い、イズルくん……!。』
気が付いたときには、既にその胸に飛び込んでいた。
『あっ、あい……、会いたかった……すごく……!。』
しがみつくように、目いっぱい両腕を胴に回してギュッと抱き締める。
「久しぶりですね、誉稀」
『うん……。』
「僕の服はハンカチじゃありませんよ」
イズルくんがシャツについた真新しい染みを見ながらそう言った。
涙が次から次に溢れてくる。
顔を上げるのが恥ずかしくて、イズルくんの胸元しか見れない。
『私、死んじゃった……君と会えるのもこれが最後。もう、次はないからさ……もうちょっとこのままで居させて……?。』
「……構いません」
鼻をすすりながらお願いすると、イズルくんは浅く溜め息を吐きながら許してくれた。
「大人しく現実世界からプログラムの進行を眺めておけばよかったんですよ。あなたがここまでするなんて、僕は望んでいませんでした」
思い出すのは、希望更正プログラムが開始される数日前の夜。