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第39章 Chapter6 ⑦カムクライズル
『か、カムクラ……イズルくんって、人なんだ、けど……。』
「いいぞ」
『や、やっぱダメだよね……。ごめ……え?。今、いいって言った……!?。』
「ああ。言った」
希灯は驚き慌てながら顔を上げる。
すまなそうな顔をしてはいるものの、無上の嬉しさが込み上げているのがよく分かる表情だった。
『だ、大丈夫?。無理してない?。もうちょっと自分のこと大事にした方がよくない?。』
「いいんだ。それに希灯が言ったこと、全部こっちの台詞だからな」
慌てたように俺の表情を窺う希灯の頭を、ワシワシと撫でる。
「今までよく頑張った。たった1人でずっと俺らのこと守ってくれてたんだよな? ありがとうとか……ゴメンだとかじゃ到底足りない。希灯が望むなら、俺に叶えさせてくれ。礼になるか分からないけど……お前の自由にしていいぞ」
『ごめんなさい……。ほんとに、本当にありがとう。』
寂しそうな笑顔で、そう謝る。
自分の命を犠牲にしてまで、俺たちを生かしてプログラムの外へ出そうとした希灯。
これまでの希灯の苦難を思うと、いくらでも要望に応えてやりたい気持ちになった。
『それじゃあ……君の体、借りるね……。』
目を閉じて、集中するように希灯は俺に向けて手をかざす。
「……最後に1ついいか?」
『う、うん……なに?。』
「お前の描いたカムクラ、本物と結構似てたな」
胸ポケットから学園探索で見つけた希灯のノートを取り出す。
『……あっ! ちょ、恥ずかしいから忘れて……!。』
ひどく焦った様子で俺の手からノートを素早く奪った。
それを見て少し笑ってから、希灯に促す。
「ほら、カムクラに会いたいんだろ? 後悔のないよう、しっかりやれよ」
『わかった。じゃあ……目を閉じて。』
言われるがまま、瞼を閉じる。
『体の力を抜いて……なるべく何も考えないように、じっとしてて。』
希灯の声を聞きながら立ち尽くす。
『……うん、大丈夫そう。ありがとう、日向くん……おやすみなさい。』
「ああ、おやすみ……希灯」
意識が遠のいていくのを感じながら、俺は希灯にそう言った。