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第38章  Chapter6 ⑥江ノ島アルターエゴ


苗木くんの鼓舞に、江ノ島がそう被せる。
『希望……絶望……。』
簡単に選べることじゃない。
どちらを選んでも、何かしらを得る代わりに何かしらを失う。
最悪、命の危険すらある。
『…………。』
みんな、選択を迫られて戸惑っている。
どう転んでも私はみんなの選択を尊重したい……けれど、そもそも何も選ばない方向に事が進もうとしている。
日向くんが自棄ぎみに選択を放棄し、みんなもそれに同調していく。
思考を手放し、立場から目を背け、責任から逃れようとしている。
さすがに苗木くんもお手上げみたいだ。
答えは出ないまま、沈黙だけが場を支配する。
〈あーあ、またアタシの予想通りになっちゃったー。こうやって何もかも予想通りってのもさ、絶望的に退屈なんだよね……ま、でもいいんじゃないの? 無理して選択肢を選ぶ必要なんてないって。未来なんて求めない……そういう未来があってもいいと思うよ〉
いつになく穏やかな声で、江ノ島が停滞した空気を撫でていく。
〈希望を求めなければ絶望に襲われることもないんだし……アタシだってそう……絶望を求めなければ希望なんてしないで済む。だからさ、みんなで呪いから解き放たれて、ここで仲良く立ち止まってようよ! ずっと……この南国生活にどっぷりと浸ってようよ……ずっとずっと……ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとね〉
そんな言葉と共に、巨大な方の江ノ島が何やらよく分からないエフェクトを放つ。
『…………?。』
みんなが会話らしい会話をしなくなってしまった。
日向くんも、他のみんなも。絶望しきった顔で、心ここにあらずとばかりに何やらブツブツと呟いている。
苗木くんだけが、説得しようとみんなを励ます言葉を送っているみたいだ。
江ノ島盾子のアルターエゴは満足げにその様子を見て微笑んでいる。
『な、何これ……なにも進展しないの……?。』
電子生徒手帳を振ったり叩いたりしながら、停滞が崩れないかと画面を窺う。
見守れど、特に変化らしい変化はなかった。
『(未来がない未来なんて……そんな……)。』
卒業も、留年も、強制シャットダウンもしない。
ずっとこのままでいるつもりなのだろうか。
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