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第36章 chapter6 ④遠いあのとき


『はぁ、馬鹿だよね……大事な人がいることすら忘れて、自分でやるって言った仕事もろくに対処できなくて、1人でこんなにバタバタして……。正直、自分が情けないよ。』
イズルくんの目的も分からず、モノクマを阻止することも出来ず、みんなの希望のカケラも集められなかった。
遺跡の中に入ったみんなとも分断され、監視者として見守ることすら出来ていない。
『みんな大丈夫かな……。モノクマに何もされてないといいんだけど。苗木くんたちが用意してくれたパスワードで入れたんだし、なにか外の世界からの策もあるよね……?。』
結局、私は最後まで役立たずだ。以前の時だってもっと前の時だって、コロシアイに翻弄されたまま誰の助けにもなれなかった。
今回も肝心なときに私はみんなの側に居られない。
あらゆる過去を思い出し、自分への落胆が募っていく。
『……でもまぁ、このままみんなが無事に外に出られたら、死んだ甲斐があったかもね?。』
誰から頼まれたわけでもないけれど、これだけは自分にとって誇れるものだ。
リスタートはあんまり良い方法じゃなかったって分かってるけど、それでもみんなの状況を少しでもマシに出来たと考えたらやって良かったと思う。
『…………。』
そう言えば、リスタートしたときも……。
『てか、そもそもどうして私の前に出てきたの?。ただ記憶を戻したかっただけ?。何も目的がないわけじゃないんだよね?。』
いつまでも突っ立っているだけの"私"にそう訊く。
すると"私"は右手を伸ばして私の鼻先に触れた。
『……?。』
その瞬間、頭の中にまた新しい記憶が入り込んできた。
薄暗い渡り廊下で。かつて幽閉されていた寄宿舎で。そんな場所で戸惑い立ち尽くしている日向くんの姿が見えた。
『(これは私の記憶じゃない……日向くんは私たちが学園に囚われていたとき居なかったし……そもそも、もうその時点ではカムクライズルになってたはず)。』
時系列的に不可能な組み合わせだ。
おそらく目の前にいる"私"だけの記憶だろう。
まさかモノクマがさっき言ってた「懐かしい風景」がこの場所ってこと?。
でも日向くん以外の人はその場に誰もいないようだ。
『(記憶の中の日向くんと全く目が合ってない……)。』
"私"の姿は日向くんには見えてなかったみたいだけど、気配は感じたらしい。どうにか通路の奥へと誘い私の個室まで導いたようだ。
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