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スー繝�ー弾ガん繝ュ繝ウパⅡDa1 Dream St0rys

第10章 chapter1 ② 言い訳


「アー……アハハ………」
ひとしきり哄笑を終えた狛枝くんはみんなを、特に日向くんを見て口を開く。
「……そうだよ。隠したナイフで、停電に乗じて人を殺そうとしたのはボクだ」
狛枝くんの目はまるで闇を何重にも重ねたような感じをしていた。最初の学級裁判の時と同じ目だった。
日向くんは青ざめた様子で狛枝くんを凝視している。
「ボクは……ボクはね、この島から出るためにコロシアイをしようとしたわけじゃないんだ」
狛枝くんは一呼吸置いて立ち上がった。
「超高校級の才能を持つ皆が、力を合わせて仲間の死という絶望に立ち向かう! あぁ、なんて素晴らしくて美しいんだろうね!」
「………えっ?」
ちらほらとみんなから驚きや戸惑いの声が上がる。
「ボクは絶望と戦うキミたちの姿、つまり希望が見たかったんだ。だからコロシアイをして、学級裁判を起こそうとした」
『………。』
今回もまた狛枝くんは縛られて旧館に放置されるんだろうな。
まぁ、そっちの方が安全か。
「結局、計画は希灯サンに止められちゃったけどね……ボクはやるよ。何度でもやるよ」
クツクツと狛枝くんは不気味に笑った。
ほぼ全員の前で殺人予告なんて相変わらず大胆だな。
「ふっ…ふざけんなよ! 誰がお前なんかに殺されてたまるかよぉッ。おい弐大、このキチガイ野郎を動けないように縛ろうぜ!!」
「お、応!」
戸惑い気味に返した弐大くんは狛枝くんを羽交い締めにした。
「左右田ぁ、縛るもんが無えぞぉぉぉ! お前さんが持ってこい!」
「あ? そんなんオメーの体に巻いてある鎖でも使えるだろ」
「そ、そんなことしたら狛枝さんの身体中に鎖の痕がついてしまいますよぉ。皮膚が弱かった場合、き、傷になっちゃいますぅ……」
罪木さんが控えめに言う。
「そうだよね、鎖なんかで縛っちゃったらどんなSMプレイだってハナシだよねっ。亀甲縛りでお願いします!!」
『左右田くん、ロープ探してきて。多分倉庫にあると思うよ。』
以前、狛枝くんを縛ってたロープはきっとロケットパンチマーケットから持ってきたものなんだろうけど、ここにもあるはず。
「チッ、しょーがねえなぁ。俺が取ってくりゃいーんだろ?」
面倒なのか若干逆ギレ気味の左右田くんはバタバタと走っていった。
『左右田くんがロープ探してる間に少し話を進めちゃおうか。』
十神くんに目を向けると、ゆっくり頷いて見せてくれた。
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