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第35章 chapter6 ③蟶�望繝カ峰蟄ヲ園
「…………!!」
次のページを見た日向は、びっくりしてノートを落としてしまった。
慌ててノートを拾い上げ、元のページを再度開く。そこにあったのは、黒い塊のような絵だった。
スーツを着た人間のようだが、異様なまでに多量の髪の毛が描かれている。
長く黒い髪がうねるように放射状に広がりページを埋め尽くしている。顔は無表情で、唯一赤く塗られている両目がこちらをジッと見つめているかのように見えた。
「何だこれ……気味が悪いな」
ボールペンで粗く描かれたその人物画を最後にノートは終わっているようだ。
後半の白紙をペラペラと捲って確認してからノートを閉じ、胸ポケットに入れた。
他に見るものはなさそうだ。日向は今度こそ希灯の部屋から出ることにした。
「…………」
変な気分だ。今まで見てきた希灯と、このノートを書いたであろう希灯が同じ人物だと思いたくない気がしている。
思いもよらない乖離に、脳が混乱しているのを感じた。冷静に考えようとしても戸惑いが勝ってそれどころではなかった。
とにかく今は、皆のいる校舎に戻りたい。
外の廊下へのドアを開ける。
「……」
まただ。校舎で探索していたときと同じ現象が起こっている。
さっき入ってきたドアの並ぶ廊下ではなく、どこかの教室のようだ。
日向は少し辟易しながら教室内を見回した。
内装は他の教室とそれほど変わらない。しかし、教室の中央に大きな異物があった。
「こ、これ……浮いてるのか……?」
大きな石板のようなものが宙に浮いている。
恐るおそるその物体を覗き込んだ瞬間、日向の目の前に何者かが姿を現した。
「……!」
「ようこそ……新世界プログラムへようこそ……」
石板の中に人が映し出されたことに驚き、日向は少し後ずさった。
小柄な少女のような姿を象った線が、黒い盤面に赤く浮かび上がっている。
「に、人間ッ!? だ、誰だ……?」
「えっと……人間とは違うかな……。僕はただの人工知能プログラムだから。"アルターエゴ"って呼んでくれると嬉しいな。僕を作ったご主人たまが付けてくれた名前だからさ」
人間とは違う、という返事が返ってきたものの喋り方や話す仕草は人間そのものだった。会話も今のところ理路整然としている印象だ。
「け、けど……お前はなんなんだ? アルターエゴとか……人工知能プログラムって……?」
