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第35章 chapter6 ③蟶�望繝カ峰蟄ヲ園


「絶望……ホテル?」
日向は七海と狛枝と一緒に希望ヶ峰学園の中を探索している最中、"絶望ホテル"と彫られた碑を見つけた。その奥には1本の狭い廊下が続いている。
廊下には照明がない上に向こう側までの距離があるからか、通路のその先が見えない。
「日向クン、そっちには行けないよ」
「うん。いかにも立ち入り禁止ですって感じの表示が出てるね」
そう言って七海は通路の手前で、まるでそこに壁があるかのように空中を撫でた。
「表示……?」
何を言ってるんだろう。それらしきものは見当たらない。
そう思いながら日向がキョロキョロと辺りを見回す。
「え? ほら、あるよね。それとも日向クンは通行止めの記号すら知らないわけ?」
狛枝が心底蔑むように指差した。でもその先にあるのは長い暗がりの廊下があるだけで、そんな記号など日向には全く見えなかった。
「…………?」
一体何なんだ、と日向が訝しみながら足を通路へ踏み出す。
「立ち入り禁止とか通行止めって言われてもな……これ普通に入れるだろ。そもそも何にも塞がれてないんだから」
数歩進んだ先で何気なく振り返るも、2人は付いてきていない。
「ど、どうしたんだ? 何で来ないんだよ」
七海と狛枝は先ほどと同じ場所で立ち止まっているままだった。
2人ともなぜか狼狽えた顔をしていて、この通路と校舎を繋ぐ境目の辺りでパントマイムのように空中で手を突いている。
「日向クン、どうやってそっちに入ったの……?」
「どうやってって言われても……普通にとしか言いようがないぞ」
狛枝が空中を数回ノックした。七海も拳でドンドンと叩く。
まるで見えない何かに阻まれているようだった。
「私達は入れないみたい」
そう言うと、諦めたように手を下に降ろした。
「なんだよそれ……何で俺しか入れないんだ」
一旦2人の場所まで戻ろうと引き返した日向の目の前に、先ほどまで無かったものが現れる。
丸い円に1本の斜線が入った赤いマーク。見た瞬間、それが先ほど七海と狛枝が言っていたものだと確信した。
試しに触ってみると、何もないはずの空間に確かな垂直の壁を感じる。手のひらでどこを擦ろうとも、七海と狛枝の立つ場所に届かない。
「……! お、俺も通れなくなってる……?」
見えない壁に遮られている。校舎側の七海と狛枝と、廊下側の日向で完全に断絶されてしまった。
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