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第33章 chapter6 ①遺跡の中へ


旧館から歩いてきた私たちは、みんなより多少遅れて遺跡の前に辿り着いた。
「希灯、そいつらも連れてきたのかよ」
『うん。全員の方がいいかなって思って。』
私の両脇にいる狛枝くんとモノミちゃんを見て、左右田くんが不満げに言ってきた。
遺跡に入ったら、何かしら意味があることが起きるはず。わざわざパスワードがこっそり用意されてたくらいだから、きっと重要な建物のはずだ。
入るならみんな揃ってなきゃいけない。モノクマから身を守るのが目的なら、尚更だと思う。
「まさかボクも一緒にとは思わなかったよ。置いていかれると思ってたからね」
「先生としては狛枝さんが自由の身になったので良かったでちゅ。喧嘩せず、らーぶらーぶしましょうね!」
呆れたような顔の狛枝くんとは反対にモノミちゃんは優しく微笑む。
モノミちゃんの言うとおり、これからみんな誰も仲違いせずに事が進めばいい。
考えてみれば、モノクマが居ようが居まいが希望のカケラさえ全員揃えばパスワードなしで遺跡に入れたんだ。殺し合わなくたって、私が命を張らなくたって、みんなで仲良くさえしていればそれが出来たはず。
……まぁ、出来ないからこうなったんだけど。数年前の学園生活でのうのうと生き残った私が言えることでもないし、これは振り返るだけ無駄な後悔だな。
省みる時間がもったいない。今は目の前のみんなに集中しよう。
「な、何やら……緊張してしまいますね……」
ソニアさんが田中くんに寄り添いながら固い表情で遺跡を見上げる。
「つーか……この中に何があるんだ? 本当に中に入っても……平気なのかよ?」
「ビビっちゃって情けないなぁ…アンタ、男でしょ?」
真昼ちゃんが、及び腰で不安がる左右田くんを非難しつつ「男子なら腹をくくりなさい」と励ましに近い言葉を投げた。
それに対し弐大くんも「そうじゃ!」と賛同の声を上げる。
「例のカウントダウンもある! 立ち止まっている時間はないぞぉ!」
「あぁ、中に入るなら今が最後のチャンスだな!」
終里さんが自身の掌と拳をパシッと突き合わせ、気合いを入れる素振りで吼えた。
「な、なんだかワクワクとドキドキで……もよおしてきちゃいましたぁ……」
傍目に、罪木さんが身をすくませながらボヤく。それを聞いた花村くんは嬉々として彼女に接近した。
「あっ! もし出すなら、ぼくが持ってるタッパーに入れて貰える?」
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