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第33章 chapter6 ①遺跡の中へ


「おい、ふざけてる場合じゃねーだろ…!」
すぐ隣の茶番を九頭龍くんがほんの少し怒った様子で注意する。
「ぼっ……九頭龍、そんなに心配せずとも大丈夫だ。何があっても私が守ってみせる。さぁ、一緒に前へ進もう」
「……んだよ、ガキ扱いすんじゃねーよ」
ペコちゃんが微笑みながら手を差し出すのを見て、九頭龍くんがはにかみながらそう返しぎこちなく素っぽを向いた。
「この先に、必ず希望があると信じろ! これはリーダー命令だ!」
十神くんがビシッと遺跡の扉を指し示して鼓舞する。
「ブヒッ、ブヒヒヒヒヒ、ブヒヒッ!!」
そんな十神くんに、唯吹ちゃんがはしゃぎながら豚の鳴き真似で話し掛けた。
「……なんだそれは?」
「わたしが教えてあげたんだよ。十神おにぃはブタ語しかわからないってー」
「ブタ語で、「カッコイイ」って言ったっす!」
善意と愛嬌たっぷりの唯吹ちゃんのすぐ後ろで、憎らしく笑いながら悪意を明かすヒヨコちゃん。
「……貴様は殺す、必ずだ!」
「十神の名にかけて」と決め台詞を添えつつ十神くんは忌々しげにヒヨコちゃんを睨んだ。
みんな緊張しつつも和気あいあいとじゃれ合っている。
平和だ。これからのことは分からないけど、幸先は良さそうだ。
「日向くん。さっきのパスワードをお願い」
「あぁ……わかってるよ……」
扉の1番近くにいる日向くんに、千秋ちゃんがパネルを指差しながら頼む。
「11037……だったよな?」
日向くんは不安げに後ろを振り返った。見ていた周りのみんなは頷いて肯定する。
「11……0……3……7」
「心配しなくても大丈夫だよ……その先にあるのは"輝かしい未来"だけだから。さぁ……未来への扉を開けようか」
とても優しい口調で、でもほんのちょっと寂しげな声が聴こえた。
千秋ちゃんの言葉で、日向くんはパネルの「OK」に触れる。まもなく扉が動く気配がした。
この先で何が待ち受けていようと。何が起ころうと。
輝かしい未来へ……私たちは前へ進むんだ。




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