• テキストサイズ

スー繝�ー弾ガん繝ュ繝ウパⅡDa1 Dream St0rys

第31章 chapter5 ④おさらい


死ぬ前提で残したメッセージだから、答えを用意することもなかった。
だから狛枝くんは判明してない方の裏切り者が誰かなんて答えることはできない。
「失敗って、一体何を失敗したんですか?」
「裏切り者をあぶり出すためのボクの計画だよ。はぁ……希灯サンには悪いけど、正直恥ずかしいよ。死を覚悟して、命を懸けてまでやろうとしたのに無傷で生き延びてみんなの前に晒されることになっちゃったんだからさぁ」
「裏切り者をあぶり出すための計画を失敗したのか。では答えを聞くことはできそうにないな」
十神くんが溜め息を吐きながら言う。
「もー何なの? たっくさん探し回った爆弾が実は花火で、裏切り者の正体は分からないまんま! この数日は一体何だったわけ?」
「ふん、我々の苦慮も狛枝の企みも……全て水泡に帰したわけだな。無駄骨を折らされたと捉えるべきか、何事も起きなかったことを幸いと捉えるべきか……」
憤るヒヨコちゃんと、困惑した様子の田中くん。確かに、中途半端に終わっちゃったから収まりが悪くなっちゃった。でも誰か死ぬよりよっぽどマシだと思うよ。
「そもそも狛枝は倉庫の奥で何をしようとしてたんだ? ドアが簡単に開かなかったし、開いたら突然火事になったし……それにその手足の縄は何なんだよ」
「薄暗い倉庫で手足に縄……! 希灯さんも一緒に中にいたってことはもしかして、もしかするのかな……?!」
日向くんの問いに花村くんが息を荒くし始めた。
「うひょーっ! もしやSとMなことっすか!」
「ご期待に添えず申し訳ないけど……ボクはただ裏切り者をあぶり出すための計画を進めてただけだよ。希灯サンもボクの邪魔をするために倉庫内にいただけだ」
呆れた表情を隠すこともなく狛枝くんが溜め息を吐く。
「そのお前がさっきから言ってる計画ってやつだけど、生き延びたのが恥ずかしいって……まさか死ぬつもりだったのか?」
「そうだよ。それがどうかした?」
なに食わぬ様子でそう返す狛枝くん。
「ど、どうって……! 裏切り者を見つけるのにどうして死ぬ必要があるんだ? 死んだところでどうやって裏切り者が分かるって言うんだよ……!」
「うるさいなぁ、これだから予備学科は……」
「………!」
狛枝くんの呟きに、日向くんがショックを受けた顔をした。
/ 292ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp