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第31章 chapter5 ④おさらい


苗木くんたちが未来機関に背いてまでこの計画を実行したのは、それが希望に繋がると信じいるからだ。そして私はそんな苗木くんたちのことを信じている。
絶望の残党を更正させられたら、今なお現実世界で続いている絶望を変えられるかもしれない。
だからこのプログラムに参加したし、全滅を避けるために痛いのも恐いのも我慢してやり直しをした。
私だって、希望のために何か力になりたかったんだ。
何もかもを救いたかったんだ。
世界のために、未来機関のために、苗木くんたちのために、自分のために。
私はどうしたってこの更正プログラムを失敗に終わらせたくない。
『ねぇ、狛枝くん。君は前、私のやろうとしてることが全部上手くいったら大きな希望になる……みたいなこと言ってたよね?。』
「うん。2週間くらい前の旧館で話したね」
『それで私の希望が見てみたいっても言ってたよね……だったら協力してよ。私の希望のためにさ。』
かがみ込んでそう持ちかけると、狛枝くんは分かってないとばかりに首を横に振った。
「希灯サンは大事なことを忘れてるよ……希望はね、絶望が大きければ大きいほど乗り越えたとき輝くんだ。ボクが見たいのはそこだ。だからボクが希望のためにキミに協力するとしたら絶望を用意する他ない」
…………。狛枝くんたちからしたら、私が今までやってきた数々の行動は奇行ばかりだ。たまたま人の命が助かった奇行。
予知夢を本気で信じていた。突然叫びながら走り出して体当たりした。バズーカ砲を全身で受け止めようとした。遊園地に大量の食料を持ち込んだ。犯行現場に事前に待機していた。
こんなことで誰も死ななかったなんて、偶然としか思えないだろう。偶然起こった奇跡的な奇行ってことになる。
でもそれらは、私が以前に経験したことを回避するためにやったことだ。
毎日が恐くて、怯えながら日々や事が過ぎるのを大人しく待つしかできなかった以前があったからこそ私はここまで来れた。
『あったよ。』
「何?」
呟くように言った私に、狛枝くんが聞き返す。
『絶望……あったよ。何度も見た。何度もやった。みんなの死体、みんなの裁判。私だけの、みんなとの絶望。』
ああ、いけない。誰にも言わないようにと黙っていたのに、口から溢れていく。
『モノクマさえいなければ私たちは今頃平和に過ごしてた。静かな海と賑やかな島で、現実を塗り替えるために。』
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