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第30章 chapter5 ③爆弾探し



『狛枝くん……何処だろう。』
足元を照らしながら道沿いを歩く。
担当の2番目の島は1人だけだと酷く広大に感じる。
やっぱり昼と違って、夜の島は少し気味が悪い。
木や建物の陰に隠れては誰かの立てる物音がしないか耳をそばだててみたりはしたものの、今のところ何の収穫もなかった。
どうやら他の場所に居るらしい。
1/6だ。そうそう簡単に鉢合わせすることもないだろう。
残り30分になり、私は遺跡をもう一度見に行くことにした。
薬局から持ち出したベビーパウダーをパネルに吹き掛ける。皮膚から出た微かな油脂が残っていたならパウダーが多少くっついて目立つはず。
指で触れた跡が付いている可能性に賭けたけど、残念ながらほんの数回程度しか使われなかったパネルには目立つ程の汚れは付いてないみたいだ。
こういうのはやっぱり日常使いしてるセキュリティーくらいにしか通じないのか……。
数字の割り出しだけでも出来たらと思ったけれど無駄だったようだ。
2番目の島から出るための橋へ向かう。
もうそろそろ交代の時間になる。
中央の島を通り1番目の島へと歩く中、他の面々もホテルへ戻ろうとする姿が見えた。



コテージ周辺で帰って来た人と今から出発する人が同じ島の担当同士で軽く情報交換をし合っていた。
1回目後半の2番目の島担当は九頭龍くんだったっけ。
『おーい、九頭龍くん。』
「……何か用か?」
ホテルから出ていこうとする背中に声を掛ける。
不機嫌そうに振り返った顔には既に疲れが滲み出ていた。
おそらく休憩中も気が張って全く休めなかったんだろう。他のみんなだって大半がそうだ。
島を吹き飛ばす程の爆薬が仕掛けられてるなんて知ったまま動かず悠長に過ごすなんて普通の精神じゃ出来ない。
『九頭龍くんも2番目の島の担当だよね?。』
「それがどうした。こっちは急いでんだよ」
『一応報告しとくよ。私が行った時は特に異常なんてなかった。あと……遺跡のパネルにベビーパウダーが付いてるだろうけど、それをやったのは私だから気にしないでね。』
変に誤解が生まれたら時間の無駄だろうし、知ってて損はない。
「お……おう。なんでベビーパウダーなんて付けたんだ?」
『スパイ映画の真似で指跡を見ようとしただけだよ。失敗だったけどね。』
「そうか……報告はそれだけか?」
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