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第30章 chapter5 ③爆弾探し
「そうだな。……先程まで、希灯と一緒に俺はネズミー城を見に行っていたんだ。希灯がネズミー城の扉の前で狛枝と一悶着あったという報告をしてきたからな」
「またテメーかよ」
九頭龍くんが小さく呟き、不審そうな目で私を見る。
殺人を未遂で止めた旧館と真昼ちゃんを庇ったチャンドラビーチ、モノクマと終里さんが決闘した砂浜と大量の食糧を持ち込んだドッキリハウス。何かある度に私が関わっているんだから、妙に目立っていると不審がられるのも当然だ。
数人からの視線を苦笑いで誤魔化しながらネズミー城のことを言う。
『狛枝くんには会ったけど、狛枝くんが目的を果たす瞬間は目撃できなかったよ。海に投げ落とされたからね。』
ロビーが爆発した時にプールサイドに居た数人が「確かに水浸しだったし、狛枝に落とされたと言っていた」と頷いた。
『狛枝くんがネズミー城に何しに行ったのかを確かめる為に、さっきもう1度ネズミー城に戻ったんだ。それに同行してくれたのが十神くんなんだけど、足は十神くんの方が早いから私より先にネズミー城の中を確認出来たんだよね。』
「あぁ。ネズミー城の扉は爆弾で破壊したような崩れ方をしていた。城の中には変な石板と飾られた槍が3本あるだけだったな」
「ネズミー城って結構大きな建物の筈だけど、本当にそれだけだったの……?」
真昼ちゃんが信じられないといった調子で訊く。
「目の届く範囲での確認のみだが、本当にそれだけだ。石板は床にあったんだが……問題はそこに掘られている文字だった」
『"被験者のみんなへ。みんなを未来へと導くパスワードは"……で石板の文字は途切れてて、後は無理矢理削り取られたように消されてたの。消したのはきっと狛枝くんだと思う。』
思い出しながら文字の言葉を伝える。苗木くん達が用意してくれたのに、狛枝くんが独り占めしてしまった。
「ちょっと待て、パスワードってまさか……!」
「鉄壁に護られし秘密の扉へ贈る合言葉の事だろう」
みんなのお察しの通り、遺跡の扉を開くのに必要なパスワードだ。
今まで謎だらけだった遺跡関連の情報が初めて入ったことにみんなは驚いている。
「そのパスワードのことで、1つ嫌な予感がある。狛枝が爆弾を隠した場所についてだ」
十神くんが冷や汗を浮かべながら眼鏡の位置を直した。
爆弾を隠したのは狛枝くん。遺跡へのパスワードを消したのも狛枝くん。