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第30章 chapter5 ③爆弾探し
中央の島への橋を渡りながら、十神くんは不機嫌そうに溜め息を吐く。
『どうしたの?。』
「……先程、弐大から狛枝の事を聞いたんだが、なかなか突飛な内容だった。この島の何処かの場所に大量の爆弾を仕掛けたらしい。話によると、ジャバウォック諸島を消滅させる程の大規模な爆発を想定しているそうだ」
眉間に皺を深く刻ませながら言う。
『そうなんだ……。』
「狛枝が立ち寄ったのなら爆弾が置いてあるかもしれないと思ったんだが、予想が外れたな……タイムリミットは明後日の正午だと聞いた。早く皆と合流し、爆弾探しに取り掛かるぞ」
十神くんが走ってホテルへと向かう。
それを必死に追いかけて、少し遅れてホテルに到着した。
日向くんと左右田くんのコテージには罪木さんや弐大くんが残って2人の手当てをしていた。
他のみんなには既に弐大くんが狛枝くんの仕掛けた爆弾のことを伝えておいたみたいで、何人かはこれから探しに出るためロケットパンチマーケットへ懐中電灯を取りに行ったらしい。
花村くんと唯吹ちゃんとソニアさんの3人はホテルのロビーを片付けてくれているそうだ。
「お前さんらは何処に行っとったんじゃ?」
「ネズミー城だ。あそこも狛枝の被害に遭っていた……遺跡に関する重要な手掛かりがあったんだが、奴によって消されてしまって読めなかった」
十神くんの報告に弐大くんが興味深げに訊いた。
「重要な手掛かりじゃと?」
「パスワードだ。この島でパスワードが必要な扉は遺跡だけだ……それを知る絶好のチャンスを逃してしまった。狛枝は知っているだろうが、簡単には教えてはくれまい」
苦々しい口調で十神くんが告げる。
あの場で狛枝くんと私が鉢合わせせずに、物陰に隠れて扉を爆発した直後に侵入すればパスワードが見れたかもしれないな。まぁ知らなかったんだし今さら悔やんでも仕方ないか……。
以前の場合、この段階では爆弾は遺跡の中に隠されているらしい。多分今回もあるだろう。
狛枝くんの言う爆弾は花火のことだから心配はないけど、見つからないと分かっているものを一晩中みんなに探させ続けるのは酷なことなんじゃないかな。
でも花火だよって教えたところで、何でお前が知ってるのって言われるだろうし……黙っといた方がいいのかもしれない。
『ねぇ、十神くん。ほぼ全員起きたままでいるのは体力的に無理があると思うから、数時間おきの交代で探してみようよ。』