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第30章 chapter5 ③爆弾探し


「何だと? すまん弐大、詳しい事はまた後でだ。……希灯、俺も同行してやる!」
そんな声が聞こえ、後ろからドスンドスンと重たげな足音が鳴る。
走る私にすぐ追いつき、抜き去る勢いで並走する。
「希灯、ネズミー城と言ったな」
『うん……そうだよ………!。』
「もう息が上がりかけているじゃないか。だらしないな……俺が先に行って見て来るからお前は無理をするな」
そう言って十神くんは走るスピードを上げると、あっという間に橋を渡って見えなくなってしまった。
『ハァ……ハァ……十神くんすごい……!。』
私も頑張って息を切らしながら走るけど、持久力不足でもう強歩と同じようなスピードになってしまっている。
無理だよ。好き好んでスポーツしないような人間が数百メートルとか全力疾走出来ないって。
諦めて歩きながら第4の島まで向かうと、十神くんがこちらに向かって走ってきた。
「おい、お前の言った通りやはり扉は壊されていた。ホテルのロビーと同じような焼け焦げた跡があったから間違いなく狛枝の仕業だ。……あと妙な物を見つけたから早く来い」
『う、うん……わかった。』
十神くんと一緒に走る。今度は私のペースに合わせてくれたけど、やっぱり遅かったみたいで手を引っ張って走らされた。
そんなこんなでネズミー城の扉の前まで来た。
扉はすっかりボロボロで、ほぼ形を留めていない。
むせ返る埃と煙の匂いに鼻を覆いながら入ると、薄暗い広間を見渡した。
『…………。』
以前とあまり変化のない光景に少しだけ安心する。
「床を見ろ、希灯。不自然な石板がある」
十神くんが床にしゃがみこんで、足元の石板を触る。
『"被験者のみんなへ。みんなを未来へと導くパスワードは"……。』
以前と同じ。ここから先が無理矢理削り取られてる。
「肝心な部分だけ意図的に消されているな。狛枝がやった可能性が高い」
十神くんは立ち上がって奥を指差した。
「この石板の他にはあの壁に飾られた槍しかないようだ。この空間がどういう理由でつくられたものなのかは不明だが、これ以上は得られる情報がない。出るぞ」
ネズミー城から立ち去る十神くんの後に続いて私も外に出た。
以前とあまり変わりがなかったのは嬉しいけど、せめてパスワードは知りたかったな……。どうせなら都合の良い解決を望みたい。
私達は取り敢えずホテルに戻ることにした。
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