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第29章 chapter5 ②ネズミー城


少し考えるように、でもスラスラと狛枝くんは答える。
「……ねぇ、キミなら正解がわかるよね?」
ズイッと顔が近付けられる。
『…………。』
「言わないの? 言えないってことはつまり、十神クンはキミの仲間なのかな?」
『仲間って……何の仲間?。』
何となく言いたいことは分かるけど、取り合えず訊いてみた。
「未来機関だよ。裏切り者の正体はキミら2人で合ってる?」
『……残念ながら、違うよ。十神くんも君と同じ。』
「そっか…………じゃあ、本当は誰?」
『教えないよ。……教えるわけないじゃん。』
教えたら危ない。千秋ちゃんに危険が及ぶなんて、そんなの絶対に許せない。
「…………」
『………………。』
「……ねぇ、超高校級の才能を持った輝かしい希望であるキミが、どうして未来機関に居るんだろうね? ボクはキミを裏切り者だと疑う度にそんな事を考えていたんだ。……でも、この前もらったモノクマの資料を見てよく分かったよ」
狛枝くんは手と顔を私から離し、覆い被さるのを止めた。
「本当の敵は未来機関なんかじゃなくて……この島にいるボク達の方だったんだ」
色んな怒りの感情を詰め合わせたような声と表情で、狛枝くんは頭を抱えた。
「資料にあったよ……。この世界を滅亡に導いたのは、予備学科の暴動だけじゃない。第77期生のボク達が世界に散らばって世界を破滅に追いやったんだ」
『…………。』
「……こんなの希望じゃない。皆、希望である価値がない。だから消さなくちゃいけないんだ」
『狛枝くん……ダメだよ。私達はそんなことさせるために、君達をここに連れてきた訳じゃないの。』
未来機関はみんなを更正させるためにしてきたのに、モノクマのせいで滅茶苦茶だ。
わざわざ記憶を消した意味がなくなってしまった……。
「止めないで、希灯サン。ボクはもうどんな手を使ってでも絶望を消すって決めたんだ」
『やめてよ、こんなの間違ってる……!!。』
ポケットから起爆装置を取り出し始めた狛枝くんの腕を掴む。
「………もう、止めないでってば……!」
手を振り払われる訳にはいかない、と思って強く握った。
けれど、狛枝くんは何故かそのまま私の体を強引に持ち上げ、城の前にある石橋に向かって歩き出す。
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