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第29章 chapter5 ②ネズミー城


狛枝くんはソレについて「みんなにとっての希望」であると同時に「私にとっての絶望」になるって感じのことを言ってた気がする。
みんなを助けるために知った未来は私の命を脅かす。
早い内にそのことを理解していた狛枝くんなら、「予知夢を見た」と仮に冗談で言ったとしても私を手に掛けるだろう。
『み……見てない。』
背中に嫌な汗がじわりと浮かんでは垂れる。
嘘は言ってないよ、と自分の心に言い聞かせ少しでも落ち着かせようとした。
本当ではないけれど、嘘でもない。
「キミは、ボクが此処に来るのを知ってたから此処に来たんじゃないの?」
予知夢なんて無いし、ここで狛枝くんに遭うなんて微塵も思ってなかった。
この先で何が起こったのか。それは実際に私が見たことと人から聞いたことしか知らない。
だから、この状況が最終的にどうなるのか私には分からない。
私は何も知らない。
『違うよ……狛枝くんは自意識過剰だね。私はただ、散歩がてら4番目の島にあるコースターと列車以外のアトラクションを調べに来てただけだよ。』
「何で?」
『何でって……そりゃあ、島探索は毎度の事だったはずでしょ?。それがドッキリハウスのせいで卯や無やになっちゃったから私個人で続きをしてるの。』
なるべく自然に言葉を返す。
嘘ではない。だから疚しくなんてない。
繰り返し、心の内で唱える。
「そう……希灯サンは真面目だね。カレらなんかの為にあっちへ行ったりこっちへ行ったり……。さすがはコロシアイ学園生活の生き残りってやつかな?」
私の顔の横に狛枝くんが手を突いた。
相手を威圧する為の居心地の悪い体勢だ。
32cmの身長差のせいで、いつも以上に狛枝くんを大きく感じる。
『…………。』
返す言葉がなく、目を合わせるのも嫌でそっぽを向いた。
「知らないふりしたってダメだよ。モノクマから貰った資料にキミのことはちゃんと書いてあったんだから」
『……と、十神くんは?。』
もうすっかりバレてる。
この際、誤魔化すのは止めておこう。
一応あの資料に載ってある、本物の十神くんとこっちの十神くんを同一視しているかどうか確かめようと思った。
「十神クンか……。十神クンは超高校級の御曹司だよね。でも、別の資料にある皆のプロフィールにはそんな才能も十神クンの名前も一切なかったんだ。それに体型も大きく変化してるし、別人の可能性があるかな」
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