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第28章 chapter5 ①最後の島


「……こ、こらっ、暴力はいけないよ!」
ヒヨコちゃんが鼻をつまみながら罪木さんを足蹴するのを、真昼ちゃんが止めに入る。
「モノクマとモノミが反目し合っていたとしても、どちらも敵という可能性もあるのではないでしょうか?」
ソニアが不安そうな顔で手を上げて訊いた。
それを聞いて終里が自身の掌にパシッと拳を入れながら愉快そうに呟いた。
「三つ巴戦ってか……。なんか燃えるな」
「つーか、なんで今更、未来機関の肩を持つような事を言い出し…………あっ、さてはそんな事言ってるオメーが未来機関の裏切り者じゃねーだろうな!?」
左右田くんがハッとして九頭龍くんを指差す。
「バッ……バカ言ってんじゃねーって!」
「いやっ! ぜってー怪しい! だって、そうじゃなきゃ……」
否定する九頭龍くんにしつこく迫る左右田くんの様子は、誰の目にも余る浅ましいものだった。
「左右田和一、黙らっしゃい!!!」
「はいいいいいいいいィィィィ!!」
空気を裂く稲妻ように怒号を飛ばしたのはソニアさん。
左右田くんは情けない悲鳴のような返事で応えながら縮こまった。
「裏切り者なんて存在しません! あんなものはモノクマさんのウソです! わたくし達を疑心暗鬼に陥れる為に、モノクマさんがでっち上げた架空の存在なのです! 一緒に過ごしてきた仲間を信じなくてどうするのですか!」
演説するようにソニアさんがみんなに向けて言う。
みんながソニアさんの言葉に共感しかけたその時、そこには居なかった筈の人物の声がこの場の空気を一瞬の内に全てかっ浚ってしまった。
「弱い……弱いよ…………」
風に混じったような。でも何もかもを否定するような存在感もある声だった。
みんな一斉に、声のした方を振り返る。
狛枝くんだ。
狛枝くんが冷めた目付きで私たちを見やりながら屋台に寄り掛かるようにして立っていた。
「問題を直視して乗り越えるどころか……惨めったらしく必死に逃げようとするだけ……。その弱さは…………絶望的だよ!」
「……………。なんだか計ったようなタイミングだね。もしかして私達の動向を見張ってた……のかも」
「狛枝……今までどこに行ってたんだよ」
日向くんが声をかけると、狛枝くんは目すら合わせず溜め息を吐いた。
「キミ達の思考の方こそ、どこに行っちゃったんだろうね……相変わらず同じ所をグルグル回っているばかりで、まるでハムスターだね?」
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