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第28章 chapter5 ①最後の島
そのせいで"事件の影響"を直接受けずに済み、比較的容易に環境を整えられそうだと……」
「ちょ、ちょっと待て……! かなり前から無人島だって? その割には整備が行き届きすぎだろ……。あのスーパーだって商品が揃ってたし、ホテルだってキレイなままで……まさか、それも未来機関の仕業なのか?」
日向くんが身を乗り出すようにソニアさんに問いただす。
「それに"事件"ってなんだよ! 影響を受けずに済んだってどういう意味だ?」
「それは……この文章からだけでは分かりません。それらの言葉が何を意味しているのかまでは、これを読んだだけでは把握できませんでした……。ですが……気になることがもう1つあるのです」
ソニアさんが神妙な顔つきで私たちを見つめた。
「希灯さんはあの時あの場でお見かけしなかったので存じないかもしれませんが、日向さんは覚えていらっしゃいますか? 図書館にあったジャバウォック島の観光案内です」
『あ、それなら私も読んだよ。図書館で十神くんの探し物を手伝ってるときに教えてもらったの。』
あれは確か見回りついでの暇潰しをした日のことだったかな……。
「そうでしたか、それなら話が早くて助かります。それで……観光案内の中には「ジャバウォック諸島の"中央にある小さな島"には行政機関の集まる大きな建物がある」ってありましたよね?」
「だけど、そんな建物なんてどこにもなかった……。それがおかしいって話になったんだよな?」
日向くんの確認する言葉に、ソニアさんが短く頷いた。
「ですが、この再開発計画によると、未来機関の重要拠点として活用される予定なのが……」
「まさか……その建物か?」
「そこを改築して未来機関の施設にする予定だと……そう書いてありました」
ソニアさんの言葉に、日向くんがおののいた。
「な、なんだよ……話がちぐはぐじゃないか………ありもしない建物を改築する予定とか……。クソッ! どうなってるんだよ!」
「もしかしたら、わたくし達は……とても肝心な問題を見落としていたのかもしれません」
現実世界じゃ実際に元あった建物を改築して未来機関の拠点にしてるんだよね……。日向くんたちはもちろんそんなこと知らないから分かるはずないけど。
……あ、もしかして私も日向くんみたいにある程度驚いた素振りでも見せた方が良かったかな?。
