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第28章 chapter5 ①最後の島

確かにここには飛行するための乗り物がいくつかある。
あるけど、ちゃんと動いてくれるとは限らないし、何よりここはデータの世界だから造られてない外の空間に辿り着くことは出来ない。
「……そ、それにしても、このヘリすごく嫌悪感が湧くよ。何でだろう、他にも同じヘリがあるのに、これだけ神経が削られる気分になるんだ」
両腕を寒がるように擦りながら、花村くんは手前にある一機の軍用ヘリから逃げるように後退りした。
これは……以前の時に花村くんの処刑で使われたヘリじゃないかな。卵とかパン粉とかを放ったやつ。
『………。』
まさか花村くんに以前の記憶が少し反映されてる、とか?。
自覚なさそうだけど、確実に頭の隅に自分を殺したヘリの存在がこびりついてるみたい。
『……気になるけど、こういうのは使い方とか構造がある程度分かる人に協力してもらった方が良さそうだね。今はどういう乗り物がいくつあるかとかを把握するくらいでいいかも。』
「そうだねぇ……下手に触って怪我しちゃいけないし、無理がない程度に自分なりに頑張るよ」
花村くんはそう意気込んで、奥の方の倉庫に歩いていった。
1人で行っちゃったけど大丈夫かな。怪我しないといいんだけど。
重火器もあるから心配だなぁ、でも手伝ってたら探索出来ないし……。
少し悩んでいると、後ろから誰かの驚愕する声が聞こえた。
「な、なんだこれ……! ジャバウォック諸島開発計画書!?」
声の主は日向くんだった。
ソニアさんと一緒に何かの冊子を読んでいる。
『どうしたの?。何かあった?。』
近付いて話しかけると、2人は冊子をズイッと差し出してきた。
「希灯さんも見てみてください。モノクマさんの私物らしいのでどこまで信用していいのかは分かりかねますが、もしかしたら役に立つ内容なのかもしれません」
斜め読みしてみると、なかなか身に覚えのある事柄が書かれていた。
「ジャバウォック島全域を未来機関の管轄下に置いて重要拠点にする為の準備を整えるとか書いてあったけど、ジャバウォック島は観光地の筈だろ? どうして未来機関が拠点にするんだろうな」
この冊子、今居るジャバウォック島のことじゃなくて、現実世界の方の島のことが書いてある……?。
「それについてはもう少し後に書かれていました。ジャバウォック島を管理していた旅行会社の倒産で、島はかなり前から無人島になっていたようです。
