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第28章 chapter5 ①最後の島

「その暴動の様子を録画した映像が出回ったり、猟奇事件なんかも次々に起きたりで……絶望的な不安が一気に広まって、世界の破滅へのスピードは増す一方……だってさ」
「世界の破滅じゃと……!」
「一昔前のバンドのツアータイトルじゃあるまいし、今時、世界の破滅ってなぁ! これ書いた奴はマンガの原作者か何か目指してんのか知らねーけど、酷い妄想レベルのストーリーだぜ!」
「黒歴史ってやつっすね!!」
みんな馬鹿にしたように笑ってる。
この中に書いてあること、全部実際にあった事なんだけどなぁ……。
でもまぁ、私たちは本当にそんなリアリティーのない事件に巻き込まれてたんだな……。当事者の立場になると現実味の有無なんて大して意識出来なくなるから、案外「大変な事になったな」としか思えなかった。それでも顔面蒼白になるくらいの衝撃ではあったけどね。
うーん……特に気にする物事もなさそうだし、次に行こうかな。
私はワタツミ・インダストリアルを出て隣の軍事施設に向かった。
沢山の銃器や戦車、軍用ヘリコプターがそこかしこに置いてある。そんな近寄りがたい場所なわりには意外と人が居るみたい。
終里さんと花村くんとソニアさんの3人が居た。
「あーあ、ここつまんねーなー……」
終里さんが大きな溜め息を吐きながら戦車に寄っ掛かった。
『終里さんは武器とか興味ないの?。』
「男の強さってのは腕っぷしが肝心だぜ、武器なんて全然ワクワクしねーよ」
「そうじゃな! 拳で勝負するのが漢ってもんじゃあ!!」
さっきの工業施設から移ってきた弐大くんも筋肉をムキッとさせながら言った。
なるほど、弐大くんが言うなら説得力がある……。
「女だってそーだぜ! つー訳で勝負だおっさん!」
「応ッ! みっちり鍛えてやるからのぅ!!」
流れるように勝負する展開に持ち込んだ2人は戦闘を行うために何処かへ行ってしまった。
「ねぇ希灯さん、ここってとっても物騒だねぇ……」
終里さんと弐大くんの消えた先を見つめながら突っ立っていると、後ろから花村くんが声をかけてきた。
『そうだね。危険な物が沢山あるから、不用意に触らないようにしなくちゃ。』
平和主義な花村くんは恐々と辺りを見回している。
「本当は怖いから今すぐここから離れたいんだけど、ヘリとか戦闘機とか、飛べるかもしれない乗り物がいっぱいあるし、脱出に使えそうだと思って……」
