スー繝�ー弾ガん繝ュ繝ウパⅡDa1 Dream St0rys
第28章 chapter5 ①最後の島
ワクワクしながらお茶碗に盛ったお米を一口食べた時だ。
「はぁ………はぁ…………」
視界の端に血塗れのぬいぐるみがチラッと見えた。
モノミちゃん……?。
「手強かったでちゅが、何とか倒せまちたよ………!」
モノミちゃんが木の枝を杖みたいに扱いながらみんなに言った。
「最後の島のモノケモノを倒したんでちゅよ! これでミナサンの行ける範囲がまた広くなった訳でちゅ……!」
大声を張るけど、みんなは見向きしなかった。
花村くんのご飯の方を優先したいっぽい。
「あ、あれー……? 見えてないのかな? あちしの姿が皆に見えなくなっちゃったのかな?」
「うっせぇぞ! バッチィからどっか行けよ!」
困惑しているモノミちゃんを、終里さんが怒鳴りつけた。
「5番目の島は飯を食った後だ。邪魔するな」
十神くんもモノミちゃんを一睨み。
「そうだね。取り敢えず血を拭こうか、ここレストランだし衛生面的に良くないよ」
千秋ちゃんが言うと、モノミちゃんは何処からか取り出した布で血を拭った。
「………ふぅ、これでキレイになりまちた。みなさん、先程言ったように5番目の島に行けるようになりまちたからね!」
「分かったからとっとと消え失せろ! バッチィな!」
「う……うぅ………拭き取ってもこの扱いでちゅか……。そもそもがバッチィとは心底心外でちゅ……」
メソメソ泣きながらモノミちゃんはすごすごと何処かへ行ってしまった。
可哀想にね。労いの言葉をかけたいところだったけど、この空気じゃなぁ。
短い咀嚼をして、私は最初の一口を呑み込んだ。