スー繝�ー弾ガん繝ュ繝ウパⅡDa1 Dream St0rys
第27章 chapter4 ④ 君のサイノウ
『あはは……私の場合、カラーコーディネートも仕事柄覚えておいた方が良いかなって思って、色々調べたことがあるんだ。』
「すごいよな、才能がある上に勉強熱心だなんて」
日向くんの言い方は自然な口調だったけど、なんだか溜め息と一緒に吐き出されたみたいに聞こえた。
『……何だか元気なさそうだね、どうしたの?。』
今の言葉からして、アレかな。
「…………」
日向くんは寸分迷うように目を逸らす。
「……昨日ドッキリハウスに居た時、狛枝から妙なことを言われたんだ」
目を逸らしたまま、日向くんが神妙な顔つきで言った。
『妙なこと?。』
「俺が実は何の才能もない凡人で、予備学科っていう一般人でも大金を積めば入学できるような所の生徒なんだって話を聞かされた」
拳をギュッと握り締めて、日向くんは悔しそうだ。
『それは……嘘かもしれないよ?。』
「いや、モノクマから貰ったファイルにそう書いてあったらしい。そのファイルには俺の情報だけが載ってたって聞いた」
「狛枝くんが嘘を吐いている」っていう体では誤魔化せないのか。
『日向くんはそれを実際に自分の目で読んだ?。』
「見れなかった。狛枝のヤツ、「これはボクが命をかけて貰った特典だから何もしてない人には見せないよ」って隠したんだ」
『なるほどね………。』
「昨日からずっと才能のことで悩んでたんだけど、部屋に居ても落ち着かないからな……。気晴らしに外に出たらお前がコテージで何かやってるのが見えたから訪ねてみたんだ」
つまり日向くんは才能があるのかないのか、どっち付かずな状態で不安なわけだ。
さて、この不安をどうやって払拭させよう。
『才能かぁ……。希望ヶ峰学園にスカウトされるまでは自分に才能があるなんて微塵も考えたことなかったよ。ただ、私は手芸とか物を作るのが好きなだけだったから……。』
自分だけ才能がないって、日向くんはどう思ってコンプレックスにしてるのかな?。
心細いとか、劣等感とか……?。
いまいち共感できないなぁ。
『日向くん、ちょっといいかな。』
日向くんの手を握って、テーブルの上に肘を突いた。
「……何をしてるんだ?」
分からないかなぁ、だってこのフォームだよ?。
『腕相撲しよう、全力で。』
「は? 腕相撲って……」
『よーい……始めっ。』
戸惑う日向くんを気にせず腕を倒す。