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第25章 chapter4 ③ program break


『………。』
希灯は1人佇んでいた。
建物の至る所に爆弾を置き終え、最後に屋内公園に来た。
手には嘗てウサミの持っていた魔法のステッキを模した物を持ち、部屋の中央で佇んでいる。
しばらくすると、希灯は何かを見計らったかのように突然ステッキを掲げ、こう一言小さく呟いた。
『………プログラム……ブレイク……。』
すると次の瞬間、希灯の足下にある爆弾が一斉に弾けた。
その次には部屋の爆弾が。
さらにその次には建物中の爆弾が弾けた。
弾けたその中身は爆薬ではなく……なんと、虹色を帯びた光だった。
眩しい程の虹の閃光は希灯を呑み、部屋を呑み、そして建物全体を呑み込んだ。



4番目の島にあるモノクマを模した列車の所に、十数人の男女と2体のヌイグルミが倒れている。
その中で唯一立っている少女――希灯誉稀はゆっくりと空を見上げた。いつの間に陽が高く昇っている。
『…………外に、出られた……誰、も死んで……ない。』
足下に転がっている仲間たちを見て、希灯は辿々しいながらも安心したように呟く。
その時、持っていたステッキは乾いた土塊のようにボロボロと崩れていった。
『やっぱり……偽物じゃ保たないや………。』
最後は砂のようにサラサラと消えてしまったそのステッキを持っていた方の手を見つめ、希灯は静かにそう呟いた。
『(さて、と……)。』
希灯は倒れた仲間達を見やる。
『(さすがにここに寝かせっぱなしはダメかな)。』
そう考え、すぐ横で気を失っている七海を揺さぶり起こした。
「………誉稀ちゃん? あれ、ここは……」
眠たげに体を起こしながら七海は辺りを見回す。何故ドッキリハウスの外なのか、と。
『えーっと……。何か、気が付いたら、ここに倒れてて……、あー、えっと………取り敢えずみんなを起こそうか。』
そう言って、手分けして他の人達を起こしにかかった。
『おーい、起きてー。外だよー。』
「目を覚まして………さま、し……グー…………」
『千秋ちゃんまで寝ないでよー……。』
そんなこんなで、モノクマ以外を起こし終えた希灯。
何気に大きな達成感を感じ一息吐いていると、十神が後ろから声をかけてきた。
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