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第25章 chapter4 ③ program break


『…………。』
看病をしていた罪木はいつの間にか寝てしまっていた。
それを見た希灯は静かに部屋を出る。
『………。』
誰もが寝静まる夜時間。
虚ろな表情で歩き続けた彼女が辿り着いたのは、道化師の顔が描かれた扉の前だった。
最強の凶器が手に入るという、ファイナルデッドルーム。
希灯は躊躇せず、すぐにその扉の向こうへと消えてしまった。



「……あれ? 希灯サンじゃないの。病気なのにご苦労様」
難なくオクタゴンに入ることの出来た希灯は、モノクマに出迎えられた。
「よくここまで来れたもんだね。まぁ極々簡単な問題だったけどさ、あの部屋に入った度胸は認めるよ………でも残念!! 一番乗りはキミじゃないんだな~!」
希灯に無表情で見下ろされているモノクマは心底嬉しそうな顔をして言った。
「1番は狛枝クンだよ~! カレはロシアンルーレットでなんと5発も弾を入れて撃ったんだ。さすが、幸運の才能を持っているだけのことはあるよねっ」
『…………。』
そんなモノクマの報告をスルーして、希灯はその場にある凶器の山を漁り始める。
「あららっ!! 折角ボクがキミに重要な事を教えようとしたのに……まぁ病気だもんね、仕方ないもんね。特別に教えてあげるよ。キミが正気に戻ったときに覚えてるかってことについてはキミ自身の責任だけどさ」
完全に背を向けた希灯に、モノクマは言った。
「実は……狛枝クンに渡しちゃったんですよね……キミの前回のコロシアイの記録と皆のプロフィールを!」
『………。』
その言葉を言ったとき、モノクマには希灯の肩がほんの少し不自然に動いたように見えた。
「うぷ……うぷぷぷぷ………なんだ、希灯サンったらちゃんと聞こえてるじゃん。狼狽えるキミの姿が見られなくて残念だけど、まぁ今の反応で取り敢えず満足しとくよ……」
モノクマは、相変わらず漁り続ける希灯に近付く。
「ところで何やってんの? ……爆弾ばっかり集めてるね。それをどうするつもりなのかは知らないけど今回のところは何やらかしても止めないであげるよ。ファイナルデッドルームをクリアしたご褒美としてね」
それを最後にモノクマは部屋から姿を消した。
『………。』
部屋にはただ1人、爆弾をかき集める少女だけが残った。


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