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第24章 chapter4 ② 少女は夢を見る
狛枝の推測に日向達は皆、驚く反応を見せた。
「嘘でしょう……? 希灯さんが、裏切り者………?」
「ぼ、僕は信じないよ……彼女が裏切り者だなんて……!」
希灯に疑いの念を抱き始める者。
裏切り者な訳がないと否定する者。
狛枝の言葉自体を疑う者。
当の弁解するべき希灯はその会話を聞いてすらいない。
「じゃが、仮にもし本当に裏切り者なら希灯は何故ワシらを助けるような行動を取ったんじゃ?」
「そうだぞ! 希灯はモノクマに殺られかけた俺を捨て身で守ってくれたんだ。次そんなふざけた事ほざいたら全身の関節を変な方向にねじ曲げっぞ!!」
狛枝に弐大と終里が反論する。
それに対して狛枝は困ったような笑みを浮かべた。
「あはは……関節はやめてほしいな………。まぁ、ボクもそれについてはおかしいと思うんだ。未来機関員である裏切り者が機関を裏切ってボクらを助けようとするなんて、有り得なくはないけどおかしな話だよ」
「フィクションの世界でしか、そんな成り行きは聞いたことはないぞ」
「女スパイが敵に恋をするのとほぼ同レベルの話ですね……」
田中に続け、ソニアが狛枝に苦笑いを向ける。
「そもそも誉稀ちゃんは裏切り者じゃない………と思うよ?」
七海が語尾で首を傾げながら言った。
「へぇ、じゃあ七海サンはどうしてそう思うの?」
「モノクマは未来機関のモノミを敵視してたはずだよ。だからモノクマが未来機関の人間に動機を教えるなんて有り得ない………かもね」
少し誤魔化したふうに七海は言う。
「なるほどね……だけど、モノクマとモノミはただボクらの前で芝居を打っているだけかもしれないよ。その場合、それは通用しなくなる」
「何にしても、今の状況でははっきりとした答えは出ないだろう。無駄な話し合いにカロリーを消費するくらいなら、このドッキリハウスから脱出するために費やした方がまだ有効的だ」
十神が狛枝の話を中断させ、ストロベリーハウス内の探索を促した。
「……そうだね。全てはカノジョの回復次第だ………」
そう言って、狛枝は希灯の居る部屋に目を向け不気味に口角を吊り上げて笑みを作ると、そのまま階段を下りていった。
「よし、そういう訳だ。手分けして出口を探すぞ」
十神が指示を出し、希灯の看病の為に残る罪木以外は皆、1階に下りた。