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第24章 chapter4 ② 少女は夢を見る


「お前ら、そう簡単に沈んでいる暇はないぞ」
その時、十神が大きなリュックサックを取り出した。
それは希灯が今日に限って背負っていたモノだった。
「この中を見ろ。大量に食材のみが入れられている」
中を開いて、全員に見えるようにした。
リュックサックの中には、飴やチョコレートなどの菓子類がぎゅうぎゅうになるまで詰め込まれている。
「これ……希灯さんのだよねぇ?」
「あぁ、何故今まで手ぶらで過ごしていた希灯が4番目の島に限って……しかも遊園地などという、それこそ手ぶらで良さそうな場所に荷物を持ってきたのか気になっていた。だから先程部屋に運び込まれた際に確かめたんだ」
リュックの中身を数個取り出しながら十神が続ける。
「すごい量だと思ってな。どう考えても女が1人で食べようとする量ではないから数えてみた結果、どれもこれも俺たちの人数分入っていた」
「では希灯さんは、わたくし達の為に……?」
「あっ、アタシの好きな銘柄のグミが入ってる! 希灯おねぇにしてはやるじゃん」
西園寺がリュックの中から覗いたグミの袋を引っ張り出し、嬉しそうな顔で飛び跳ねた。
「だが、こんな量でももって数日だな。食糧が切れる前になんとか全員で脱出できる方法を考えねばなるまい」
辺古山が顎に手を当てつつ言う。
「そうだな。ただ食糧があっただけでは根本的な解決にはならん。これらは空腹で思考回路がおかしくなるまでの時間を少しでも稼ぐため、少しずつ節約しながら食べるようにしよう」
「それに、希灯サンが絶望病から復帰したら訊いておかなきゃね」
十神に続けて、狛枝が言った。
「何を訊くんっすか?」
「あれ、ここまで揃っても解らない? ドッキリハウスがモノクマの罠だと確信していた事といい、大量の食糧といい……これはもう、希灯サンがモノクマの用意した動機を知ってたって疑ってもいいよね?」
狛枝の言葉に花村が控えめに指摘をした。
「う、疑うって………言い方が悪いんじゃないかな?」
「大丈夫だよ。疑うって言っても、ソレが悪いモノだと勘繰るためのものとは限らないんだしさ。でも、こういう見方も出来ない? 希灯サンが色々知っているのは、実はカノジョが裏切り者だから……って見方がさ」
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