• テキストサイズ

スー繝�ー弾ガん繝ュ繝ウパⅡDa1 Dream St0rys

第22章 chapter3 ④ 2度目のリスタート


『……罪木さん、悪いけど私休憩するよ。狛枝くんをよろしく。』
返事も聞かないまま、私は狛枝くんの病室を出る。
少しでも頭を冷やそう。そう考えた。
一番奥の自分の病室に戻って、ベッドにゆっくり腰を下ろす。
『…………はぁ。』
口いっぱいの溜め息が一斉に漏れた。
どうしよう、全然冷静じゃない。
さっき狛枝くんから散々言われたことを思い出す。
でも湧いてくる感情といえば、それは憤りじゃなくて、どうしようもない虚しさだけだ。
まさか泣かれるとは思いもしなかった。
しかも、それを見て動揺してしまった。
それで、そのまま逃げてきてしまった。
―――好きだよ、希灯サン
この前の旧館で言われた言葉が頭の中に甦る。
『「好き」………か。』
さっきの会話でも、本当はそう言いたかったのかな……。
傷付けちゃっただろうなぁ。
なのに私は酷いことしかしてないなんて……絶望的。
………絶望?。
いやいや、あの娘じゃないんだから。
きっと慣れない一夜漬けのせいで疲れてるんだ。
休めば、少しは思考回路もマシになるはず。
狛枝くんの病状もよくなったんだし、安心して眠ろう。
そう気を取り直して、私はベッドに潜り込んだ。



/ 292ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp