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第21章 chapter3 ③ 失敗と失亡
……でも、痛いからってその状況に甘えてばっかじゃいけないよね。
足に力を入れる。
なんとか歩いてみようと思った。
だけど、ベッドから腰を浮かせた瞬間に私はその場に倒れてしまって、動けなくなった。
………不甲斐ないにも程がある。
動けなきゃ意味はないのに。
何としてでも止めなきゃいけないのに。
歩けもしなくなるだなんて………。
そうしてそのまま床と仲良くしていて、入ってきた罪木さんにベッドの上に戻してもらったのはそれから30分後のことだった。
「希灯、起きてるか?」
翌日の夕暮れ時。
2回のノックの後、控えめにドアを開きながら日向くんが入ってきた。
『起きてるよー。』
私は日向くんに向けてひらひらと手を振った。
「傷は大丈夫なのか?」
『色んな所が痛いかな、数日すれば治ってくると思うけど。……それより、他のみんなは無事なの?。』
庇ったとは言え、すぐ近くにいた終里さんに怪我がなかったとは限らない。
しかも今は絶望病に晒されてるんだから尚更心配になる。
「昨日、狛枝と終里と澪田の3人が病院に運ばれた。この島にいる小さな虫が原因の病とかモノクマは言ってたぞ。その病気は人によって症状が違うみたいだけど、終里と澪田に関してはほぼ丸逆の人格に変わってた。感染するらしいからお前も気を付けろよ」
『うん、わかった。』
頷くと、日向くんはおもむろに背後のドアを振り返って見た。
「……さっき九頭龍にも来いって言ったんだけどな、やっぱり来ないみたいだ。アイツ本当に他人と馴れ合う気はないらしい」
『九頭龍くん?。』
「あぁ、罪木の他に何人か看病役をつけることにしたんだ。それのくじ引きで決まったのが俺と九頭龍の2人だ」
結局決め方がどうであれ、病院組は誰も変わってないのか。せいぜい私が怪我で加わったくらいかな。
「皆はホテルも危ないってことでモーテルに泊まる筈だったんだが、モーテルの部屋数も限られてるからな。モーテル組とホテル組に別れて泊まることになってる」
『そうなんだ。』
「モーテルには極力患者と関わってないやつが泊まって、逆にホテルには患者にベタベタ触ったりしたやつが泊まるんだ。ちなみに俺もホテル組になった。昨日の朝、絶望病の3人の熱を確かめるために額とか触っちゃったからな」