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第19章 chapter3 ② 飛び入り事故
終里さんが出てくるのを待ち伏せする。
止められるのなら、出来るだけ危険の少ないタイミングがいい。
緊張しながら待っていると、すぐにコテージのドアが開いた。
「……ん? 希灯じゃねーか、どうしてこんなとこに突っ立ってんだ」
『こんにちは、終里さん。一緒に唯吹ちゃんのライブ行かない?。』
これで付いて来てくれれば今日は無事に済むかも。
終里さんが私の誘いに素直に乗ってくれるかは分からないけど、言ってみる価値はあると思う。
「わりぃけど、俺は行けねぇよ」
あ、ダメだな。これ。
「俺は今からモノクマをぶっ倒しに行かなきゃなんねーんだからなぁッ!」
血気盛んな笑みを浮かべ、その戦闘民族の少女は「砂浜で決闘だ!!」と言いながら猛スピードで私の目の前から走り去ってしまいました……。
………って見送ってる場合じゃないや。
えーっと、こういう時は……。
『モノミ先生、今すぐ出てきてー!!。』
「はぁい、どうちまちたか」
どこへともなく呼び掛けたら、すぐに出てきてくれた。
『先生、すぐにみんなを集めて砂浜に来てほしいの。終里さんがモノクマと戦うって走って行っちゃったんだ。』
「ほえぇ?! そ、そんなのダメでちゅ! このままじゃ終里さんが危ないでちゅ」
慌てた様子でモノミちゃんは叫んだ。
『とにかく全員じゃなくていいから、終里さんとモノクマを止めるために呼んできて。ほとんどの人はライブハウスに揃ってるはずだよ。私は先に砂浜に行って止めとくからよろしくね。』
早口にそう頼んで、私は砂浜を目指して走り出した。
ホテルを出て、農場や橋の前を通り過ぎ、砂浜に駆け込む。
目の前に飛び込んで来たのは、砂浜に膝を突いて、今にも倒れそうになっている終里さんの姿だった。
『おっ……終里さん!!。』
思わず駆け寄ってしまう。
すぐ近くに不敵に笑うモノクマがいた。
あぁ、どうしよう。何も策がないんだ。
「ば、ばかッ! どうして来たんだよ、お前までケガしちまうぞ!」
今すぐ逃げろ、と終里さんが血の滲んだ肩口を押さえながら怒鳴る。
「うぷぷ……散々逃げ回って、しまいには運動音痴で鈍臭い希灯サンに心配されるなんてね、アスリートの終里サンからしたら屈辱的じゃね? そんで今からオシオキされて死ぬんだから絶望的じゃね?」
失礼だし不快だ。他人を助けることに運動音痴やら鈍臭いやらってのは全く関係ない。