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第19章 chapter3 ② 飛び入り事故
隠れる必要はそこまでないんだろうけど、あんまり終里さんの目には不審に映らない方がいい。
妙に勘の良い時もある人だから、警戒されるかもしれない。
もしそうなったら堪ったもんじゃない。きっと面倒なことになる。
「……なんじゃあ、お前さんも居ったんか」
後ろから太い声が聞こえた。
振り返って見ると、そこには弐大くんが立っていた。
『やぁ、弐大くん。君も終里さんを見に来たの?。』
「そうじゃのう。ほれ、昨日言っとったじゃろう、「怪しい」と」
『うん、そうだね。』
3番目の島に入る橋のところでした話かな。
「このまま放っておけば何か無茶をするんじゃないかと思えてならんのじゃあ。だからどうしても気になってのう」
『確かにね。もしかしたらモノクマに決闘を申し込むかもしれないね。』
本当にあったことだけど、「冗談だよ」って言うような調子で言った。
今の言葉で勘づいた弐大くんが今回も同じように死にかけてしまったら忍びない。
「応ッ、気を付けておくべきじゃの!」
そう言って弐大くんは引き締まった笑顔で笑った。
その笑い声が聞こえたのか、それともその目立つ巨躯が目に入ったのか、弐大くんに気付いた終里さんが少し離れたところからこっちに向かって声を張り上げる。
「おーい、弐大のおっさーん! そんな所で突っ立ってるヒマがあんなら俺の特訓に付き合ってくれぇー!!」
ヤシの木の陰に隠れてる私には気付いてないみたい。
「……しゃーないのぉ。何のためのトレーニングかは分からんが、選手が成長を望んでおるんならそれに応えてやるのがマネージャーの務めじゃあ」
誰に言うでもない口調で呟くと、弐大くんは肩を回しながら終里さんの元へと歩いていった。
しばらくの間2人の特訓……もとい戦闘が続き、私もそれを静かに眺め続けた。
終里さんがやっとトレーニングを中断したのは「腹が減ってちゃ戦は出来ねぇな」って言ってお腹の音を盛大に鳴らした12時頃のことだった。
午後1時45分。
唯吹ちゃんのライブのために何人か外に出てきている。
みんながホテルから出て、3番目の島にあるライブハウスに向かう一方、私は終里さんのコテージの前に立っていた。