第21章 【R18】月島蛍 〜two mark〜
彼女はボウルに生クリームとグラニュー糖を入れてミキサーを回してホイップクリームを作り始めたので、僕もさすがに何もしないのは悪いと思ってイチゴを切るのを手伝った。
横目に見る彼女は真剣な表情で、僕のために一生懸命ケーキを作ってくれてるんだなって思うと、素直に嬉しいし、可愛いと思った。
まぁ、言わないケドね。
それに白いエプロンとか、なんか雰囲気出すぎデショ。狙ってるの?
いつもこんな可愛い格好して料理してるのかななんて思うと、他の人には絶対に見せたくないっていう独占欲が不思議と湧いてくる。
『ホイップ出来たよ〜!』
僕は彼女の手を掴んで、その指でホイップクリームをすくい取り、その指先をペロリと舐め上げた。
『っ、、、!!!、、け、けいくんっ!』
「何顔赤くしてるのさ。」
『だって、、、指、、、っ!、、、』
あからさまに動揺してる姿が可愛くて仕方ない。
そんな風にされるともっといじめたくなるデショ。
彼女の顎を掴んで赤らめた顔をこっちに向かせて唇を重ねる。数秒してから唇をゆっくり放すと、彼女は甘い吐息を漏らした。
『はぁ、、はぁ、、、、』
「ほら、綾瀬も味見、、、」
今度は僕の指でクリームを救って彼女の口に運んでやる。
「どう?」
『ん、、、あまぃ、、、、』
ちゅ、、、
「口開けて。」
彼女の口内に舌を滑り込ませ絡めると甘ったるい香りが鼻を抜けた。彼女は吐息を漏らして僕の舌の動きに答えて、目は次第にとろんととろけてゆく。
「甘いね。」
そう言って耳元で囁くと、彼女は僕の服の裾をぎゅっと掴んだ。そうやって恥ずかしそうに俯くのは逆効果なんだケドね?