第33章 先攻の時間
練習のとき、殺せんせーのマッハの野球に馴れていたため
進藤の投げる140kmの球なんか、止まってしか見れない。
そして、進藤にはストレートしか球がないようだ。
要するに、バントだけなら全員余裕で修得できるってわけ。
そして今、磯貝がバントをした。
またもや良いところに転がり、E組は満塁になった。
『ま…満塁だー!!ちょっ、調子でも悪いんでしょうか進藤君!!』
アナウンスの焦った声を聞き、思わずにやける。
ふっ、ザマァみろ!!俺達は負けねーからな!!
そして、杉野がバッターボックスに入った。
杉野はバントの構えをする。
進藤はかなり焦っているようで、内角高めのストレートを
投げた。
ふっ…残念だったな、進藤。
そう、杉野は最初から…ヒッティングを狙っていたのだから!
そして見事に杉野はホームランを打った。
『打ったァー!!深々と外野を抜ける!!走者一掃のスリーベース!!
な、なんだよコレ予定外だ。E組3点先制ー!!』
杉野はかなり嬉しそうだった。