第39章 指名の時間
そう思っていると、烏間先生は歩き出し
なんと渚を指名したのだ。
光「な、渚ァ!?」
渚は実技の成績も目立ってよかったわけではない...
しかしながら俺は、自分じゃなくてよかったとホッとしていた。
なんて最低なヤツなんだろうな。
渚が鷹岡と対面した時、どう見ても勝算は無いように見えた。
俺は、目の前で仲間がやられる所をみなきゃいけないのか...?
嫌だ...でも、どうすれば...?
考えても考えても答えが出ない中、渚は、鷹岡に恐れもせず
見事、ナイフを鷹岡の首元に当てていた。
それも、一瞬にして______
光「渚...」
みんなが渚に駆け寄る中、俺は体が動かなかった。
何も出来なかった自分が、勝手にアイツに重ねて怯えている自分が
惨めで、悔しかった...
やばい、これじゃ前と同じだ。
違う、俺は変わったんだ____前の自分は捨てたんだ。
さあ...さっさと今の自分に戻れ...
俺の体はようやく動いて、渚の元へ行った。
光「なんだよ渚!あんなん出来るなら言えよな!?俺だって
負けないからな!?」
渚「え!?僕とも張り合ってるの!?」
そう____俺は、変わった。