第32章 球技大会の時間
浅野「…しかし、今日はパーカーを着ていないんだな。」
浅野が不思議そうに聞いてきた。
そうなのだ。俺はいつも男装するときはパーカーを着ているのだが、
今日はさすがに着なかった。
光「ああ、今日は本気でやるから。パーカーなんて着てたら
暑いし、動きにくいんだよ。」
そういってニヤッと笑ってみた。
浅野「!!まさかE組で勝つ気なのか?」
光「そのまさかだ。」
すると浅野は眉間にシワをよせ
浅野「…正気か?E組は野球部のレギュラーと試合するんだ、無理に
決まっているだろ。…やっぱり、光はA組にいる方が似合ってる。
まだA組に戻る気はないのか?」
と、少し怒っているように言った。
…やっぱり、浅野はE組を差別してるんだよなぁ…
光「…無いな、俺はE組に残る。似合ってるとかそんなんじゃなくて
俺はE組にいたいんだ。…あんまりE組をナメてると、痛い目見るぞ!」
俺は前みたいに浅野がキレないよう、少しふざけながら言い、
最後にウィンクした。
光「おっ、そろそろトーナメントも終わるし、じゃあな!」
そういって俺は立ち去った。
実は浅野の反応が、ちょっと怖かったんだよな。
___しかし、浅野は
浅野「…っ、たく…相変わらず、僕を夢中にさせる…」
なんて言って、頬を赤く染めていたらしい____