第27章 映画の時間
ヒーロー物…懐かしいな。
映画を見ながらふと思い出す。
実はこの映画を見たかった理由はもうひとつある。
…兄貴が、ヒーロー物が好きだった。
このアメコミ原作を、兄貴はずっと読んでいて
いつか映画化するといいなって言っていた。
兄貴は…この映画、どこかで見てんのかな。
…ハハッ、こんな事 考えても無駄か。
そう思っていたのに、いつのまにか俺の頬は濡れていた。
ヤバッ、泣いてんじゃん 俺!!
今は映画の1番盛り上がりのシーンだし、ごまかせてる…よな?
てか、殺せんせーが横にいる時点で 俺の顔なんか見えてないか。
せっかく映画見に来てんだし、集中しねーともったいないよな!
そして、改めて映画を見はじめた。
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いよいよラストシーン。
主人公と、ラスボスの対戦シーンだ。
つーか、主人公ってヒロインの事 心配してねーのかな?
あんなところにヒロインがいたら危ねーだろ!
そして、映画でラスボスが自分の仮面を取る…
映画のヒロイン「………!!兄さん…!!?」
………すげぇありがち!!!